顔を替え、男たちに身体を与え、役をもらおうとする弘子。
人気女優の水香、として世に出るためには、真っ白なドレスを着て
キレイに微笑んでいるわけにはいかない。泥水の養分で咲く蓮の花のように
美しく芸能界で花開いて見せる…というわけで、身体を張って役を取る女優が
芸能界で成り上がっていく物語。といっても、彼女の野心家ぶりも、
相手の男たちのインパクトも弱くて、スキャンダラスな問題作って程でもなくて…
内容は一見過激な問題作風だけど、印象は薄かった。
まあ、著者が2006年に作家業のかたわら芸能プロを開業したことを頭の隅に
入れて読むと、業界の現実とやらをぶっちゃけているのかもしれないが。
痛快なサクセスストーリーでもなく醜悪なピカレスクロマンでもなく、
なんだか薄い膜が張ったようなぼんやりした読後感が残った。