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板東俘虜収容所物語―日本人とドイツ人の国境を越えた友情 (光人社NF文庫)
 
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板東俘虜収容所物語―日本人とドイツ人の国境を越えた友情 (光人社NF文庫) [文庫]

棟田 博
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

第一次大戦の青島で捕われの身となったドイツ兵捕虜九百三十九名を私淑させ、畏敬させた板東俘虜収容所長松江豊寿。そのヒューマニズムを軸に、日本で最初に「第九交響曲」を演奏したドイツ捕虜と日本の若者たちの管弦楽団の逸話などドイツ兵と四国徳島板東の人々との民族を越えた人間愛をえがいた感動の物語。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

棟田 博
明治42年11月、岡山県津山に生まれる。早稲田大学文学部国文科中退。陸軍伍長。太平洋戦争中は陸軍報道班員として南方各地へ従軍。帰還後、「分隊長の日記」を発表。昭和17年、「台児荘」で野間文芸奨励賞受賞。文芸家協会評議員等を歴任。昭和63年4月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 361ページ
  • 出版社: 光人社 (2006/06)
  • ISBN-10: 4769824971
  • ISBN-13: 978-4769824978
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By ringmoo トップ500レビュアー
形式:文庫
映画「バルトの楽園」が公開され、それに対して中村彰彦氏が自らの直木賞受賞作「二つの山河」の盗用であるとクレームをつけています。問題は、史実の部分とフィクションの部分があって、史実の部分であれば問題ないのですが、フィクション部分で同じようなシーンがあれば、これは問題だろうと思います。そんなこともあって、この事件の「真実」はどうだったのだろうという問題意識からこの本を手にしました。

もちろん、「日本人とドイツ人の国境を越えた友情」と副題がついているように、いずれにしても、民族を越えた「人間愛」がテーマです。

この本の一番の強みは、様々な史料を引用しながらの文章で、そこには「真実」の強みがありました。

例えば、映画ではベートーベンの「第九」の大演奏会がクライマックスでした。それこそが、民族を超えた心の通い合いとして描かれていました。

確かに、閣下と呼ばれている、捕虜のTOPが先に解放される時に演奏会は開かれています。ところが、この本ではその部分は数行しかありません。この日本で最初の「第九」に、それまで洋楽を聴いたことのない人たちが、多少はその間に耳慣れてきたとはいっても、そこに大きな感動が起こりうるでしょうか。むしろ、この本にあるように、沿道での「さよなら」「さよなら」の交換のシーンの方が遥かに信用できます。

更に、この本では「エピローグ」として、第二次大戦後のエピソードが取り上げられています。そこを読むと、この「板東」の地の出来事の凄さを感じます。

もう一つのこの本の良さは、第一次世界大戦の進行と並行して書かれていることです。そのために、捕虜たちの一喜一憂が手に取るように伝わってきます。

「バルトの楽園」と「二つの山河」の問題は、どうでも良くなりました。きっかけはどうあれ、この本を読んで良かったと思っています。
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