著者は国会議員秘書を経て、清張が作った「霧プロ」に入社し、その後「霧企画」の設立に関わり、清張が亡くなるまで厚い信頼を受けた女性のようである。過去何冊も清張の評伝は出たが、もっと清張に近い所にいた人間の書いた本なので、清張の家族の問題、霧プロ解体の真実、名コンビと言われた編集者と清張との溝、清張没後に起こった遺産問題はそのまま清張が小説にするには
あまりに滑稽で、陳腐ではある。著者の主張を全て受け入れるのは困難ではあるが、一言だけ言えるのは林女史が「霧企画」退社後、優れた清張原作ドラマが世に出ていないことは事実ではある。