著者は比較惑星学からアストロバイオロジーというかなり
融通の効く研究所に移行しました。それだけにより大きい
視野をもって語っています。タイトルの駒場講義録とある
ように教養学部生に講義して各々の章には学生の質問に
松井さんが答える形です。
無論、惑星科学の講義がメインですが、現在流行の系外惑星
のトピックス、パチンコ玉をピストルから発射させて地中へ
打ち込み、彗星が地球へ衝突した場合の破壊力をミニモデルに
した実験の内容などを紹介しています。
私は松井さんの著作をいくつか読んでいます。彼の著作の
長所は初心者にもわかりやすいように惑星科学の原理を
説明していて、すんなり頭に入ってくること。
興味深いトピックスを1冊の本に豊富に凝縮していること。
本書は読み応えあります。昔の松井さんの著作からみると
幅広くした分、少し密度が薄くなった印象は否めません。