エピソードには、両社の「異文化度」が如実に示されている。松下の、門限10時、早朝ランニング、「社歌」斉唱という「まるで軍隊? 刑務所?」のような研修、3時間の残業申請を組合に2時間かけて行う「儀式」、接待で他社のVIPそっちのけで松下側の役職の席順を調整する七転八倒…。一方のアップルの、1年以内に交替する社長や製品発表後すぐに転職するエンジニア、Eメールで中傷合戦を繰り広げる強烈な個性の社員、技術情報の標準化・ドキュメント化という創造性のない仕事をだれもしない社風、出社しなくてもだれもとがめない「無政府状態」…。大企業や外資系企業に勤めたことがある人には、思い当たる点も多いだろう。
著者はこれらにただ呆れ、驚くだけではなく、お客より社内調整にエネルギーを使う松下の「大企業病」や、日本のマーケットを無視するアップルの米国中心の発想を読み解くなど、鋭い考察を展開している。また、経営者とは、学歴とは、スキルとは、といった幅広いテーマにも目を向けている。体験に根ざしたしっかりした主張が、本書のベースになっている。
両社を経た後も転職を続け、結局ベンチャー企業の社長に収まっているという著者。組織に違和感を抱きながらもそこで多くを学び、キャリアアップを図っていくその姿は、キャリア志向のビジネスパーソンの共感を呼ぶはずだ。(棚上 勉)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
少なからぬ問題提起,
By
レビュー対象商品: 松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実 (単行本)
松下とアップルコンピュータ。対極の社風をもつ2つの会社を経験した著者の体験をもとに、経営戦略、会社と個人、仕事とは なにかといったテーマについて、気付きがたくさん得られる。 本書の書名から受けるほど内容はくだけてはいない。実名で個人 読んで良かった一冊でした。
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ちょっと..,
By カスタマー
レビュー対象商品: 松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実 (単行本)
私も転職経験があり、読んでみました。著者は松下とアップルの違いなど、色々と驚いたように書いていますが、 今はこの著者は会社の社長さんだそうですが、その割には文章も
14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
IT系のエンジニアではないよ。,
By
レビュー対象商品: 松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実 (単行本)
松下電器産業とアップルコンピュータ(ジャパン)で働いた経験をもとに、徹底した管理(松下)と個人プレイ(アップル)の重視という両極にある起業風土を持った会社を内側からみた経験談となっています。ふたつの会社が見事に対比されていて面白いです。ただし、筆者は、松下では機構設計やOEM先との交渉、アップルではマーケティングを行なっており、IT系のエンジニアではありません。本書を手に取ったときは、IT系のエンジニアが書いた本だと思いましたが、思違いでした。しかし、本書に書かれているエピソードは、全てイキイキしていて、飽きることなく読了でき面白かったです。
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5つ星のうち 5.0
おもしろい!
あまりにも対照的な二社で働いた経験を綴った本です。 おもしろエピソードが紹介されていますが、ただの面白話にとどまらず、... 続きを読む
投稿日: 2004/9/14
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