堺屋太一が東京大学で講義を行った内容をIとIIの2冊にまとめてある。こちらがII巻で、主に現代の「知価社会」について書いてある。著者自身が述べているように、どちらかというとこのII巻の「知価社会」についての説明の方がこの講義において主要な部分になる。基本的な内容は、今まで海外の学者中心に述べられてきた「知識社会」についての考え方に沿ったものだが、かなり堺屋流にアレンジしてある点が特徴だといえる。
現代は、従来の資本の集中投下による少量製品大量生産の時代ではなくなりつつある。価値は多様化し、簡単に変化する側面がある。また、その価値は資本に比べてが計測しにくく、貯蔵も難しい。そのような点が、過去の資本の在り方とは異なる。そういう社会では、官僚の役割も、組織の在り方も変わってくる。
好縁社会(関心があるものを中心にしたコミュニティによるネットワーク社会)について述べている部分もある。あと、遷都が必要だと繰り返し強調している。学生とのQ&A集も載っていて、食料自給率にこだわることは意味がない、などの自説を述べいる。