「東大」とタイトルにつけて、売り出している勉強本、自己啓発書は多いが、この著者のほかの2冊の本、「勉強法」「記憶法」ともに、自分の開発した方法を、あますところなく公開していて、著者の態度として大変好感が持てるのは、齋藤孝、茂木健一郎などと同様である。精細に読めば、この著者の生き方も伝わってくる。「勉強法」にも啓発されるところが多々あったが、本欄では、シリーズ3冊目の、「読書法」についてレビューしておきたい。
読書に関して指南した本も掃いて捨てるほどあるが、本書の特長は、高見から読書について蘊蓄を傾ける(実はこういう本が多い)のではなく、著者と本の関わり方を、読み方をはじめ、その整理法も、具体的に紹介している。学生に語るような文体なので、一見頼りない感じもするが、よく読むと大変深い考察がある。私は、この著者の本は、このテの本にしては、座右に置いてある。ほんとうに「使える」のである。ただ「ファン」としては、このあと、どのような著作があり得るのか、気になるところである。
「勉強法」の方のレビューに、著者御本人が登場されていましたね。著者御本人がレビュー欄に現れたのを見るのは、小谷野敦氏以来である。小谷野氏とちがって、自著を低く評価しているレビュアーにからんでない(笑)のは、大変好感が持てますし、(コメント欄ではなく)自著のレビュアーとしての登場もおもしろいと思います。