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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
何かが引っかかる作家,
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レビュー対象商品: 東北沢5号 1 (りぼんマスコットコミックス クッキー) (コミック)
一読した感想は、「げっ…ハズレだったかな?」でした。第一に絵が雑。 そういう描き方で、むしろこなれたからこそ描ける絵なのかもしれませんが、 勢いを表現するためにこの絵柄、なのではなく、まだ荒削りなのかな?という印象を持ってしまうのです。 新人ではないはずなのに。 第二に、「東京」に対する気合の入れ方が泥臭くて、違和感があるのです。 地方から東京に出てくる!って、まんが道の時代じゃあるまいし、 ワクワクドキドキする気持ちはあるけど、そんな「一生に一度の大勝負!!」という感覚でもないのでは。 人によるとは思いますが、いまひとつついていけないなと感じる人も多いと思います。 矢沢あいのNANAの世界のダサさ(あのマンガのどこがスタイリッシュなのかさっぱりわかりません)と共通するものがあるというか。 そんなわけで、あまり良い感想ではなかったのに、読んで1日、2日経つと、なんか妙に気になる作品なのです。 簡単にストーリーを紹介すると、田舎で真面目に暮らす22歳の千帆子は、従姉妹のお目付け役として上京させられる羽目に。 アートスクールで勉強しようと思ったのに、入学金を振り込んだだけで学校が閉鎖! 泣いているところを救ってもらい、下北沢の人たちの輪の中で、今まで知らなかった自分を発見していく…という、 教養小説のような作品です。 女の子の上京、ラフな絵柄という共通点から、岡崎京子の『東京ガールズブラボー』を思い出しました。 田舎に残してきた彼氏がいるのに、モデルの盾一に惹かれていったり、 またその盾一がモテるのに千帆子には気があってキスしてきたり強引に部屋に連れて帰ったり…と、 少女漫画の王道的なポイントもしっかりついています。 また、この作品の美点は、若い女の子を描きつつも、変に最新の風俗を取り入れようとしていないところです。 ここで細部に凝って描きこみすぎると、どうだ!リアルだろ!とガンバっちゃってる痛さが出ますが、 この作品にはそれがありません。 巻末には、『東北沢5号』のベースになった読み切り『一週間のミチ』を収録。 私はこちらのほうが好きです。 それこそ類型的な人物造形とストーリーなのに、なぜか読み返したくなる。 ミチは『東北沢5号』のメインキャラになるわけですが、 こちらの武史もまたどこかで出てきてほしいです。 そんなわけで、文句つけるところはいっぱいあるのに、じゃあ古本屋に売っちゃう?と言われると、 「…う〜ん…もうちょっと待って」とストップをかけたくなる。 何かがある作家だという証拠でしょうか。 どうも気になる作家です。
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