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東北学 忘れられた東北 (講談社学術文庫)
 
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東北学 忘れられた東北 (講談社学術文庫) [文庫]

赤坂 憲雄
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「東北学」構築への第一歩となった記念の書 南/北の種族=文化が相交わる境としての東北。自らの歴史や文化の核が未だ語られていない東北。そこに「常民」の幻像を覆し、日本を相対化する手掛かりを探る。

内容(「BOOK」データベースより)

南/北の種族=文化が相交わる境としての東北。いまだ自らの歴史や文化の核たるものが語られていない東北。稲作中心史観に養われた南からのまなざしを斥けたとき、そこには縄文的なものと弥生的なものが重層的に織りなされ北方へとつながる深い相貌が見えてくる。柳田民俗学の限界を乗り越えて「いくつもの日本」を発見するための方法的出発の書。

登録情報

  • 文庫: 304ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/1/8)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 406291932X
  • ISBN-13: 978-4062919326
  • 発売日: 2009/1/8
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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18 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dvrm トップ100レビュアー
形式:文庫
 以前から東北学というのは聞いていたが、あまり本気にはしていなかった。今回はじめてその著作を読んでみて、その内容に感激してしまった。本書は、1992年の春に山形に生活の拠点を移したのを機に、東北の各地を歩いて人々に会い、風景に会い、モノに会って「いまだ見出されていない東北」へと思索を広げていくというもので、プロローグのあとに十六章、断章、エピローグと続く本編と解説を収録している。

 全体的に柳田國男の一国民俗学が東北を収奪・回収してアイヌを日本一国の圏域からしめだしたことへの反発をバネにして、その反論の証としての具体例を各章で示すという趣向で出来上がっていて、その過程で仏教や修験道、松尾芭蕉の「おくのほそ道」も東北のある姿を隠蔽したと指摘し、エピローグでは菅江真澄並びに宮本常一への憧憬をあらわにしている。紹介してくれる東北の習俗一つ一つが興味深く、自分なりに思い浮かべていた東北の姿に補助線を引いてくれる。読み進めていくと、宮本常一に触発されて刺激的な歴史観を示した網野善彦の思索が、著者によって東北へのまなざしに用いられて絶妙な効果を発揮しているのだと思った。著者の筆致も「境界の発生」での息苦しさはなく、開かれた思考と開かれた文章は読んでいて気持ちがいい。

 ただ、津軽衆の自分としては津軽についての記述がほとんどないのが気になったし、ねぶた・ねぷたについての意見も辛辣だったが、著者の意見については納得せざるを得ない鋭さがあるし、逆に津軽の人たちにとってこの著書は読む価値があると思う。。太宰治の「津軽」にも書いてあるが、往々にして外側への視線と外側への好奇心を持たずに内輪で満足してしまうところがあるので、東北全体を捉えて比較の視座を持った上で津軽を考えていくのはこれからとても必要にされていくのではと思う。事実、本書は津軽に反響してくる習俗をいくつも取り上げていて、この内容を重ねて東北像/津軽像を想像/創造していくと面白い展開になるのではと思う。マスメディアによって頭を耕されて植えつけられていく思考のパターンを相対化していくヒントが、ここにも示されていると思う。

 そのほかの東北学の著書についても読んでみたいと思った。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
面白かったです。これからはじわじわと東北学関係の本を読んでいきたい。一家に一冊ですね。こどもにはこういう本に興味を持ってもらって、視野を広げてほしいと思う。こどもはいないですが。いろんなエピソードが紹介されているんですが、劇的に印象に残るものは無かったです。書きっぷりはとても淡々としていますがよく読むといろんなテーマが隠されていますね。箕の分布の話や、「芭蕉からは、芭蕉的なるものからは、何ひとつ始まらない。・・・東北がみずからの言葉で東北を語り始めるとき、そこにはじめて大いなる地殻変動が起こるだろう」、なめとこ山の熊の話、稲作コンプレックス、ブナ林の豊かさ、「北へ/北からの比較民俗学」などを特に覚えています。この本はテーマの端緒が羅列されているものであり、深い論証や結論はあまり語られていないことに注意。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
帯のコピーが象徴的に語っている。
“「いくつもの日本」へ 赤坂東北学はここから始まった”

東北に暮らし、東北をめぐり歩いた私自身のの経験から、
赤坂東北学には“本物”を感じる。

物静かな赤坂氏にしては、気負った言い回しがところどころに顔を出す。
“ここから始まった”という読後感がひとしおである。

自らを語らぬ東北を語ることの豊饒さがここにある。
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