長野重一は先頃亡くなったストリート・スナップ写真の大家・桑原甲子雄に勝るとも劣らないスナップ写真家です。
市川昆、羽仁進、大林宣彦といった著名な監督と組んで映画も撮っていますが、何と言ってもストリート写真がもっともその本領を発揮するところです。
高度成長期の日本を捉えた『ドリームエイジ』、90年代の東京を撮った『遠い視線』、谷川俊太郎との共著の写真絵本『よるのびょういん』、ドキュメンタリー写真の歴史を分かりやすく解説した新書『ドキュメンタリー写真』等々、いずれも第一級の仕事です。
あまり話題にはならない人ですが、実は誰よりも世界に誇るべき写真家です。
絵画や写真は大型本に限ります。手にとってそのことを実感させられました(プリントされた実物には遠く及ばないですが…)。
東京をノスタルジックに眺めるも良し、ここから「遠い視線」や岩波写真文庫まで長野重一を追いかけるも良し。
『三丁目の夕日』現象・昭和ブームのせいか「〜の東京」といった最近多い企画なので星満点は無理でした(笑)。