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東京百話〈天の巻〉 (ちくま文庫)
 
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東京百話〈天の巻〉 (ちくま文庫) [文庫]

種村 季弘
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

今、人びとの熱い関心をよんでいる、ワンダーシティ・TOKYO。そこでは、震災復興から戦災、高度成長へと時代がめまぐるしく変化していく中で、街と人びとの織りなすさまざまなシーン、さまざまなドラマが演じられていた。昭和の東京について書かれた名エッセイ(短篇小説)を選りすぐり〈天〉〈地〉〈人〉の3冊にまとめるアンソロジー。―本巻〈天の巻〉では、〈大道〉〈見せ物〉〈食べ物〉〈カフェ〉〈色街〉〈博物誌〉〈お化け〉〈夢〉など、東京の都市空間でくりひろげられる劇的なるものを集める。

登録情報

  • 文庫: 516ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1986/12)
  • ISBN-10: 4480021019
  • ISBN-13: 978-4480021014
  • 発売日: 1986/12
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 おおよそ関東大震災後から昭和60年頃までの“昭和の東京”の景色が、何らかの形で浮かび上がってくるエッセイ、ショートストーリーを集めたアンソロジー。「天」「地」「人」三分冊の、本書は最初の巻。編者あとがきによれば、<平らかな「地」の上で「人」の目線の高さで見るのではない、もうすこし上でなければ、もしくはもうすこし違う視点からでなければ見えないもの、空、舞台、スクリーン、ネオンやショーウィンド、あるいはすこしばかりよそゆきのお店、要するに、日常からちょっと爪先立ったあたりに浮んだ東京の破片を集めた>一冊です。

 昔なつかしい、言うに言われぬ風情のある“昭和の東京”の町や通り、路地や店を、気の向くままに歩き、見て回っているような気がしました。今では失われてしまった風景が、でも、確かにあったんだと知る楽しさ、不思議に心が騒ぐ気持ち。静かに胸にしみてくる味わいがありましたねぇ。それにしても、“昭和の東京”にまつわるエッセイや小品を、よくここまで集めたもんだなあ。編者の博覧強記の尋常でないことがうかがわれて、本当に凄いです!

 この「天」の巻には、「大道の上で」「見せ物・娯楽」「食べ物ばなし」「カフェ・飲み屋」「色街・赤線」「あの店この店」「博物誌」「お化け・夢」の大きく八つの部屋の中に、全部で七十四のエッセイ、小品が収められています。なかでも味があって気に入ったのは、色川武大の「月は東に陽は西に」(原本の『怪しい来客簿 (文春文庫)』では、「月は東に日は西に」)、山田太一の「故郷の劇場」、中江良夫の「新宿ムーラン・ルージュ抄」、永井荷風の「虫の声」、内田百けんの「東京日記抄」、小沢信男の「鬼」。

 本書を手にとったのは、過日読んだ北村 薫の『自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室 (新潮新書)』に名アンソロジーとして名前が挙がっていたから。“昭和の東京”にタイムスリップするような感じで、気ままな散歩を楽しむことができる、そんな一冊。
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