本書は東京の演劇シーンで活躍する30代の若き劇作家、演出家といった
劇団の主宰者のインタビュー集である。
なぜあなたは演劇をやるのか。その答えが、日本語と、著者による英訳で記されている。
なぜ英訳が必要なのか。
それは著者の次の考えによる。
「映画が1800円で、アルバムダウンロードが1500円、漫画週刊誌が300円、
(私に言わせれば、ネットサーフィンは無料、民放も無料である)
である中、演劇は安くても2000円、4500円、商業演劇は10000円を超える。
しかも演劇は、まったくの不入りという博打性を帯びている。
そこで演劇が生きる道は、部族内でしか(日本でしか)通用しないコミュニケーションを
排していくことだとする(これに関しては異論を持つ。つまらないからだめなのだ)からである。
紹介されている劇団は
・どの作家より演劇基礎教養を身につけた
高山明「Port B」
・劇団名にまがい物、試作品という意味を持つ
松井周「サンプル」
・従来の演劇理論に束縛されない
松井利規「チェルフィッシュ」
・笑えるトラウマと称される
岩井秀人「ハイバイ」
・スピリチュアルやオカルトを中心にすえる
前川知大「イキウメ」
・暴力的な禍々しさが身上
三浦大輔「ポツドール」
・人間の生け捕り標本を演劇で提示する
タニノクロウ「庭劇団ベニノ」
・なぜ人生は限られているのか
前田四郎「五反田団」
インタビュうを読んで私が見に行きたいと思ったのは
岩井秀人氏主宰の「ハイバイ」であった。
小劇団ブームのころ私が見たのは
ミスタースリムカンパニー
つかこうへい劇団
東京乾電池
東京ヴォードビルショー
夢の遊眠社
オンシアター自由劇場
などであったが、この当時は、みな席が入手困難なほどいっぱいだったのである。