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東京湾景 (新潮文庫)
 
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東京湾景 (新潮文庫) [文庫]

吉田 修一
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (66件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「愛してないから、こんなに自由になれるの」「それでも、お前と一緒にいたかったんだよ」。品川埠頭の倉庫街で暮らし働く亮介が、携帯サイトの「涼子」と初めて出会った25歳の誕生日。嘘と隠し事で仕掛けあう互いのゲームの目論見は、突然に押し寄せた愛おしさにかき消え、二人は運命の恋に翻弄される。東京湾岸を恋人たちの聖地に変えた、最高にリアルでせつないラブストーリー。

内容(「MARC」データベースより)

「今度こそ、信じたい」「バカな女になれたらいいのに」-。東京湾岸を舞台に描かれる、寄せては返す強く儚い想い。乾いた身体と醒めた心を潤すラブストーリー。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 333ページ
  • 出版社: 新潮社 (2006/06)
  • ISBN-10: 4101287511
  • ISBN-13: 978-4101287515
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (66件のカスタマーレビュー)
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By ぷりうす トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
お台場と品川倉庫。東京湾をはさんで向かいあう地で働く男女の出会いの物語。

この小説、男女の設定が非常にうまいコントラストで描かれている。華やかなお台場と質実剛健な品川埠頭。広告業と港湾労働者。偽名を語る女と本名を名乗る男。これらが、東京湾をはさんで1kmほどで隣り合っている。それなのに、ゆりかもめ−山手線−モノレールと乗り継がないと到達できないアクセスの悪さ。目の前にいるのに、遠い存在。そんな二人が出会う。モノレールは、そんな二人のわずかな接点の象徴だ。「モノレールに乗ったことがないから。」女はそこで、未知なるものへと一歩を踏み出す。

体のつながりよりも、心のつながりを切実なまでに求めつつ、うまく表現できない男。「体だけならいいのに」と自らの心を排除しようとする女。そんな二人の恋愛の結末は最後まで語られない。こちらとあちら。近くて遠い二人は、分かり合えるのか。

気になるキーワードはいくつかある。「女を窮地に追い込みたかった」と照れ笑いする殺人犯。「私にはまだ傷がない」といって小説執筆を断念する小説家。「なにやっても楽しくないんだよねぇ」といって自殺した少女。「いつ愛が消えたんだ」と問いかける映画『日蝕』の主人公。深い闇を心の奥に抱える二人に未来はあるのだろうか。

まぶしい明かりと漆黒の闇のコントラストに、女と男の関係を重ね合わせた恋愛小説。東京湾の夜景を楽しみつつ、味わってほしい。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この“恋愛小説”をどう読めば良いのか実は判断がつかない。作者は愛、男女の繋がりというものを結局のところ信じているのだろうか。

 女性の勤める「お台場」と男性の働く「品川埠頭」の距離はたったの1キロ。でもあいだを東京湾が隔てておりアクセスは悪い。これは明らかに主人公男女の距離関係だ。話の途中、りんかい線が開通し男女の距離は接近したかに見えるが、愛の永遠を証明するためには“泳いで渡って見せる”しかない。小説は男性がこの途方もない行動に出たのかどうかを描かずに終わる。

 携帯メールというメディアで男女の関係を象徴的に示したり、お台場、品川港南口、天王洲アイルと言った東京の新しい風俗を観光ガイド風に記述したり、セックスを幻想的に描いたり、かなり“通俗的な恋愛小説”のコーティングを施してるけど、作者の真意はどこにあるのだろう?これまでの“一筋縄ではいかない吉田修一”を意図的に回避し、わかりやすすぎるシチュエーションや言葉を使っているが、それはどうしてなのか?この小説は「なぜの嵐」である。

 小説中に、“主人公男女を主人公とした”雑誌連載小説というものを登場させ、その連載小説の筋書きを現実がなぞる、といったメタな仕掛けがあったり、一見シンプルでいて実は仕掛けの多い小説だ。小説中の連載小説は作者の「私にはまだ傷がない」という理由により休載になるのだが、結局傷を負ったり、東京湾を泳いで渡るしか、愛とは手に入らないものなのか。大体愛ってなんだ?幻想か?信じるってことか?と色々考え込んでしまう、悩ましい、すっきりしない、混沌とした、だからこそ面白い小説である。会話における若者達の言葉遣いや、若者達の“文学”に対するスタンスがよくスケッチ出来ていて、そういった点も感心した。

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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 著者は物語を構成する「場」の設定が実に巧みである。お台場にある大
手石油会社宣伝部に勤めるキャリアウーマンの美緒は23階のオフィスビ
ルから東京湾を隔てた品川埠頭をみおろす。その品川埠頭で汗と埃にまみ
れてフォークリフトを操る亮介は近くのアパートに暮らす。この2人をめ
ぐる淡くも切ないラブストーリー。

 この東京湾で隔てられた2つの「場」そしてその雰囲気が2人のキャラク
ターを設定する。そしてその視点やすぐ近くに見えるが、行けば遠い位置関
係が二人の恋愛をめぐる心の距離や心の風景を実にうまく象徴している。肌
と肌とを重ね合わせても心はピッタリ重ならない。何かはっきりしない結末
も今時の恋愛を象徴するのか?

 文章は切れ味鋭く、テンポも速い。ユーモアもちりばめ一気に読めた。
ただこれだけいろいろ工夫して設定してもなぜかキャラクターのイメージに
希薄なところがある。それはなんなんだろう?もう少し具体的な肉付が--
そのための仕掛けとか小道具とか--必要ではないかとおもった。
  
豊作

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構成が素晴らしい
 ガテン系を一方の主人公とした構成の素晴らしい恋愛小説。盗めるところ満載だぁ……... 続きを読む
投稿日: 7日前 投稿者: り
物語は終わった時点から始まる
人を信じることは難しい。そんなこと今さら言われなくたってわかってるよ、とあなたは言うかもしれない。では、なぜ難しいのだろうか。裏切りというハイリスクが伏在するから... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: Edgar
もどかしい本
普通1Kmと言えば歩いても行ける距離。そこに東京湾を挟むことによって、心の距離を巧みに表現できているのではと感じた。... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: 海
つまらなかった
伏線を色々張っていたから、最後まで読みましたが
何だ…これだけ?と最後に残ったのはお約束でありきたりな展開。... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: 桜子
リアルな恋物語
 持てる女と、持たざる男の恋物語。
 この小説をひとことでいってしまうと、こうなるかもしれない。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: しんいち
東京湾景
軽く読める本。最後はよかった。
でもそもそもどうして主人公の女性があんなところに電話して... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: xx
胸がきゅ〜んとなる一冊
個人的に「悪人」より好きです。
悪人を読んでから吉田さんの本を読み漁ってます
切ないラブストーリーに後半、胸が痛くなるほど。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: らぶまま
とてもすらすらと読みやすい
とあるブログからの紹介で自分のリンクさせるフレーズがあったので、読んでみた。... 続きを読む
投稿日: 20か月前 投稿者: きみ
博多弁もどき。
... 続きを読む
投稿日: 24か月前 投稿者: 浦辺 登
とびきりスタイリッシュな格差恋愛。
文庫本の解説で、この小説は、
「持てる女性」と「持てない男性」の格差恋愛を描いている、... 続きを読む
投稿日: 2010/4/14 投稿者: みき
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