水門や橋の建築デザインの話が多い紀行文的な構成だが東京圏の水路のオープンデッキの動力船向けの案内にもなっている。浅くて遡上できないところが多いとの記述があるが、カヤックで行くとどうなるか、の情報はない。
ぱっと見て残念なのはモノクロ写真の印刷トーンが良くないためシャドーがつぶれて構造物の詳細が分かりにくいこと。
他国と比べると東京は水上の個人のレジャー舟の数がすごく少なく、本書の類似本が増えれば良いと思う。しかし大阪で航行の規制が強いというのは意外だp.74。
深く突っ込んで調査している箇所は多くはないが、江東区の「水位低下化河川」(地盤沈下による橋下の高さを広くするのに1mほど水位を下げた)p.141の説明は良い。じゃあそういう政策は続けるべきなのか?というあたりはこの本の範囲ではない。首都圏の治水政策、水はどう流すべきか、について本書のように実地を踏まえて書かれた本が望まれる。