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東京暮らし [単行本(ソフトカバー)]

川本 三郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

何処かにきっとあるにちがいない昔の姿や「昭和の東京」を求めて旅にでる…古きよき時代をもとめて路地や町を歩く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

川本 三郎
1944年東京生まれ。評論家として活躍。文学、映画、演劇など執筆は多方面にわたる。「大正幻影」でサントリー学芸賞、「荷風と東京」で読売文学賞、「林芙美子の昭和」で桑原武夫学芸賞・毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 285ページ
  • 出版社: 潮出版社 (2008/2/1)
  • ISBN-10: 4267017921
  • ISBN-13: 978-4267017926
  • 発売日: 2008/2/1
  • 商品の寸法: 19.6 x 13.2 x 2.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 辰己 トップ100レビュアー
形式:単行本(ソフトカバー)|Amazonが確認した購入
川本三郎は、「昭和20年代、30年代」にこだわる。
だがそれは、「少しぐらい不便でもいいじゃないか」ということではなく、
本人曰く、「ただのノスタルジー」なのである。
ノスタルジーと言うだけで、進歩を否定ししているかのように受け取られがちだが、
川本三郎は「進歩」のすべてを否定しているわけではない。

大げさに言うと、商業主義、効率優先主義に立ち向かっている。
その頑固さが、川本三郎の「かっこいい」ところだと私は思っている。
自分がダメだと思ったことは、何があっても「しない」。
これがなかなかむずかしい。しがらみもあるし、「しない」ことは案外不便だ。
だが川本三郎は「しない」ことにこだわる。
自分に禁止事項を設け、そこから出ない。
藤沢周平の世界にも通じるところがある。
人間としての誇りというか、強さというか……。

一歩間違うとただの頑迷なオヤジになるところなのだが、
川本三郎は、受け入れるべきものは受け入れる懐の深さも、「とりあえず」だが
持っている。

本書は、東京にまだ高層ビルなどない時代を探して、
路地裏に入り込むように東京の街を歩き、感じたことのエッセイである。
一人の人間の凜とした生き方を見ることは、
たとえ彼の生き方に否定的であろうとも、
決して意味のないことではあるまい。

なお本書には、軽々しい「横文字」はまったく使われていない。
それが文章の古さにつながるのではなく、清冽さを感じさせるのは、
それだけ川本三郎が何かを削って文章を書いているからだ。
「生きた化石」などと揶揄する前に、
「こういう生き方もアリなんだ」(という言い方は、川本三郎は絶対にしないが)
という思いで本書をひもとくのも悪くない。
このレビューは参考になりましたか?
29 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
 「旅先でビール」の続編で、川本エッセイのファンとしては全般に予測可能なエッセイの数々なんだけど、唯一、「ああ、これが川本三郎の矜持なんだ」ってことで新鮮に思えたエッセイが「禁止事項を作る」。
川本三郎は、
・映画を星や○×で採点する仕事は引き受けない
・映画の新聞広告でのコメントはしない
・出版記念パーティとか受賞記念パーティはしない
・批評の対象は、あくまでも自分が好きになった映画や本にする
・ 流行語をなるべく使わない
永六輔ほどの依怙地ではないけど、川本三郎も意外に広告代理店やPR会社に取っては扱い辛い文化人なのだ。あたりが柔らかそうなので誤解しちゃうけど。扱っているテリトリー(旅とか食とか)もヘタすると商業主義に流されやすい分野なのにね。この、「お金」とか「名声」から自由なところが、川本三郎のかっこいいところなのだ。
  それと、「私の場合は、「単なるノスタルジー」でいいと思っている」って言い切れる姿勢や、そうした発言を支えるこれまでの仕事の豊かさにも憧れてしまう。僕自身、汐留、丸の内、六本木などの再開発には、そのためになじみのお店や風景が失われることへの反発があるんだけど、「それってノスタルジーじゃん」って軽くいなされそうな時に、川本三郎の前言は、とても心強く思えるのだ。
 新しいもののほうが古いものよりも良いっていう進化論は当の昔に終わっているはずなのに、何か神経症的にスクラップアンドビルドを繰り返さなければならない経済至上主義ってのはどうなんだろう?
タワーマンションの高層階でその眺望を満喫している人は、そのタワーマンション自体が、これまであった景観を消し去ってしまったという事実に、あまりに鈍感なんじゃないだろうか。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By biscuit
形式:単行本(ソフトカバー)
著者は映画評論家で、元新聞記者。
町あるきにひとり旅、映画や猫をテーマに、テンポよくつづられる随筆の数々。
古い町並みに古書店、古い日本語、大衆食堂。
年月を経たものの美、使い込まれたものの豊かさを再発見させてくれる。

「禁止事項を作る」という項があった。
よくある○×式の映画評論は引き受けない。
否定より肯定を批評の基本にする。
「僕」や「私」をできるだけ使わない。
「作家としての心の修羅は原稿用紙の中だけでいい」という一文に、びりびりとしびれる。
か、かっこいい…
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