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東京大学マグナム望遠鏡物語
 
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東京大学マグナム望遠鏡物語 [単行本]

吉井 譲
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,940 通常配送無料 詳細
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商品の説明

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   科学の解説書はたくさん出ている。それらの本を欧米の著者と日本の著者とで読み比べたときに違いに気がつく。欧米の著者は、自身の研究生活や仕事の紹介を中心に描いているのに、日本の著者は客観性を重要視したいのか、自分自身のことに触れていないのだ。だれが書いても同じような「解説書」になってしまう。しかし本書は例外だ。著者自身の研究履歴と問題意識を中心に、なぜマウイ島にマグナム望遠鏡を建設することになったのか、そして完成までの苦労が描かれている。

   まず、著者がどのような目的意識やモチベーションで研究テーマを選んで実績を上げていったのか述べられている。自分のおかれている環境でできることは何であり、不足していたものは何かを適切に判断する。その結果、他人の観測データに頼らずに独自の観測装置が必要であること明らかになる。現在の科学は、実験にも観測にも膨大な費用と人と時間が必要をする。研究に必要な観測装置を外国に設置することになった著者は、種々の問題点を解決していく。予算の獲得と使用、外国の大学との契約、官僚組織との政治的な問題、また観測装置を作る場所に生活する人々との関係、さらには社会との関わり合いを健全に持ち続けるには何が必要であるかが、興味深く描かれる。

   本書は天文学と物理学に関して本書の問題点となる概念の説明が詳しくなされていないので難しいと感じる人もいるかもしれない。しかし、本書は良質の科学ノンフィクションとしておすすめできる。(村藤一雅)

出版社/著者からの内容紹介

東大のCOEビックバン宇宙国際研究センターが、マウイ島のハレアカラ山頂に口径二メートルの光赤外線望遠鏡、MAGNUMを設置した。さまざまな規制や前例の壁 を乗り越えてこの快挙が達成されるまでの一部始終と学問の最先端を切り拓くさま を、生き生きと描く。

登録情報

  • 単行本: 221ページ
  • 出版社: 東京大学出版会 (2003/08)
  • ISBN-10: 4130637010
  • ISBN-13: 978-4130637015
  • 発売日: 2003/08
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 983,554位 (本のベストセラーを見る)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
本重量約395グラム。初版2003年。机上の論理が好きで実験観測が嫌いな学生だった、そんな著者が「日本の科学研究の現場では一大学が海外に望遠鏡を設置するなど前代未聞のこと」なマグナム計画を成し遂げるまでが書いてある。第1章から第3章までは現在の宇宙理論と観測の問題点など。興味深くおもしろく読んだが、多少宇宙の基礎知識または興味は持っていた方がいい。ただ、本文中に数式などは出てこない(グラフや写真に数値は出る)。がぜん話しが転がり出すのは第4章から。「物語」とタイトルにつけたのもうなずける。海外に完全外部コントロール光学望遠鏡を建設することの大変さがどんどん出てくる。著者は研究者でありながらハワイ大学との交渉、契約書の翻訳、契約に関して東大事務方への説明、海外望遠??製作会社との交渉、国内での寄付金集め、メディアへの対応、とすべてにあたっている。いやはや養老孟司の本でも東大の予算の使い方の大変さというのは書いてあったが、ここでも予算の仕組みの硬直化が出てくる。あまりにひどいのでここだけでも読む価値あり。日本の基礎研究がどのような状態にさらされているかが読みとれるしプロジェクトX的達成感もある。おすすめ。
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