防災に関心がある人は絶対に読むべき本です!
首都直下型地震の最悪の状況を想定したシミュレーションです。
著者が06年に書いた「首都直下地震、震度7」は地震のみの想定でしたが
この本は、さらに津波を想定した状況設定になっています。
単なるパニック小説ではなく、過去の震災と現在の首都の状況が大変によく分析されてます。
そして、さまざまな場所で被災した人たちが、さまざまな状況判断で
生き延びたり、死んでしまったりする場面が多数書かれています。
現在、首都直下型地震の被害シミュレーションが色々とネットに掲載されていますが
それは、江戸時代、大正時代の大震災と、東京大空襲の被害状況からのシミュレーションであり
それに現在の首都の状況を多少考慮したものがほとんどです。
この本は、さらに今現在の首都の湾岸地域の現状と
地震発生直後の地盤沈下の要素も加え
より、リアルに起こりうる被災状況が書いてあります。
著者の素晴らしい部分は
現在の学者達が発表している事をそのまま転用するだけでなく
独自の観点と、たくましい想像力で
「超現実的」なシミュレーションを展開している事です。
著者の独特な観点ゆえに、頭の固い人たちは、この本は現実的ではないなどの事を言うでしょう。
しかし、現に東日本大震災での想定外の被災状況を考えれば
著者のように、最悪の状況を想定してから物事を考えるという観点は
全ての物事を企画、立案する時の必須の思考方法です。
しかし、今の日本にはこの事が決定的にかけているという
かなり危機的な状況であり、それが被害を拡大させる要因となっています。
私は、首都圏の湾岸地域のもっとも東京湾よりに住んでいます。
そこから首都圏や東京湾を見渡すと
この本に書いている「最悪のシナリオ」は
けっして単なる小説として思えず
今、目の前に迫っている危機にたいする警告、警報だと痛感します。
自分の命、家族、友人、財産を守る確率を少しでも上げたいと思う方は
この本を読む事を強く進めます。
また、行政や防災にたずさわる人も絶対に読むべきです。
今まで気がつかなかった、想定外の被害に気がつかされます。