全篇に流れる、「愛のなまめかしさ」といったら
生きていることの「甘い蜜」みたいでとても良い。
自分を傷つけ生きている「証明」をする主人公たち。
または「愛の復権」をテーマにハードトレーニングを積む主人公。
生のなかにある、欲望としての「性」と「暴力」がうまく表現されていると思います。
このような軸がしっかりとしている映画なので、話やカットが突拍子もない方向に向かっても安心してみていられる映画です。このことは、逆を言えば、途中挿入されるカットは、主人公たちの心情の映像化と言えるでしょう。
映画を見ていて、主人公たちが「生きていることの実感」が沸いてきているんだなあと思える映画です。
私も今回見て気がついたんですが。
塚本監督の本質はこの辺にあると思います。「鉄男」は私にとっては恐怖映画なんですが、「バレットバレエ」とともに塚本監督の私にとっては好きな一面を見ることが出来る映画と言えます。
余談ですが、藤井かほりさん、美しいお顔を画面に残してくれております。女優はやはりこういう、とてつもなく印象深い、かつ美しい顔を残してある映画(役を受けるべき)を持っているべきです。彼女には最低、この映画というものが残りました。このことはすごくいいことだと思う。