仕事は限られた分野の中で与えられた目標に向かって成果を出す。全体の中でその分野を踏み越えていかないと全体として立ちゆかない場面は多々ある。しかし、その分野の中からしか見えないもの、その分野だからこそできるものがある。それは当初の線引きからは見えなく過程から見えてくるものであったり、与えられた目標を越えるものだったりする。その時のトータル目標から見たら余分なもの、全体を管理する者から見ると愚痴にしか聞こえないものにも真実がある。その分野の中で妥協せず、最善を尽くす気持ちを折ってしまえば、形だけはうまくいっても、より良いものは生まれないし、前提に対する疑いが無くなってしまうからだ。現場を離れた管理者が忘れがちなもの、見えなくなってしまったものを思い出させてくれる作品。過去のとらわれから来る今の喪失感も未来への過程では必要なもの。