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東インド会社とアジアの海 (興亡の世界史)
 
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東インド会社とアジアの海 (興亡の世界史) [単行本]

羽田 正
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

史上初の株式会社とアジアの交流200年史17世紀初め相次ぎ誕生した東インド会社は、胡椒など人気商品を求めてアジアに進出した。各地の商館 とアジアの人と物の交流から世界史の新局面に光をあてる。

内容(「BOOK」データベースより)

喜望峰からバタヴィア、そして長崎にいたる海域を「商品」で結んだ東インド会社。ヨーロッパの商人とアジアの人々の接触と交流を軸に、海を舞台に展開した一七、一八世紀の世界と近代への胎動をダイナミックに描く異色作。

登録情報

  • 単行本: 406ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/12/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062807157
  • ISBN-13: 978-4062807159
  • 発売日: 2007/12/18
  • 商品の寸法: 19 x 14.2 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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By デルスー VINE™ メンバー
形式:単行本
本書の最大の魅力は、これまで個別の研究しかなかった
英・蘭・仏などの東インド会社を、
グローバル経済の視点から一元的に捉え直していること、
また、ほぼ200年にわたってアジアの海に君臨しながら、
18世紀末に誕生する国民国家とは相容れない存在として
その歴史的使命を終えていくまでの流れを、
大まかな筆致で力強く描き切っていることにあると思う。

現代の日本人が慣れ親しんでいる「洋風」の生活様式が
北西ヨーロッパにおいて形成されたのはかなり最近のことだが、
それらのほとんどは、本来アジア起源の物産をもとに成立したものである。
豊饒なアジアとは対照的に、魅力的な商品に欠けていたヨーロッパが
それらの物産を手に入れるには、アメリカで収奪した銀を支払うしかなく、
17〜18世紀においては、インド洋(アラビア海・ベンガル湾)から
南・東シナ海にかけて広がる「アジアの海」こそが、世界の中心であった。

そこで取引される商品(主力は香辛料・茶・綿織物の3つ)のなかでも、
とりわけ、安価ながら精巧で質の高いインドの綿織物を、
ヨーロッパ人が自らの手で作り出したいという欲望が飽和点に達した時、
ついに産業革命が始まり、弱体化した東インド会社を呑み込むようにして、
いくつかの国民国家とともに近代ヨーロッパ世界が誕生する。
「現代世界の成り立ちを総体として理解するための歴史叙述」(p.22)
というものが、ここでは見事に実現されていると思える。

欲を言えば、著者自身も終章で短く触れているように、
当時、インド洋世界を覆いつつあったイスラームの活動について
本書ではほとんど取り扱われていないことが、
今後の課題として残されているのかもしれない。
とはいえ、王朝や帝国、文明の興亡を語る従来型の歴史書に比して、
異色とも言える本書の試みは、きわめて高く評価されるべきだろう。
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
英仏蘭各国の東インド会社による東アジア進出と交易ネットワーク拡大と熾烈な競争を軸に、アジア沿岸地域の近代に向かいつつある姿を描くことで、現代のグローバル化社会の歴史的原点を見事に捉えるものといえよう。
地勢学的に幅広い内容を扱っているが、狙いを明確にすることで良く纏められているので、話が散逸したり、くどくなる事も無く、全体概要からディテールの事例紹介まで無理無く繋がるようになっているので、一気に読む切る事ができる。
また、高校世界史教科書ぐらいの予備知識があれば十分理解できるように書かれているので、高校生が読んでも面白いだろうし、グローバル市場相手に日々業務に携わっているビジネスマンにとっても、グローバルビジネスの古典的、歴史的原点を知るのに良書であると思う。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ishilinguist トップ500レビュアー
形式:単行本
 特定の地域や国に特定せず、アジア海域の交易ネットワークの成立を描いた一冊。本シリーズの本領発揮といえる。
 ヴァスコ・ダ・ガマ以来のヨーロッパのアジア航路への参入から、東インド会社による交易ネットワークの成立、そしてその中での様々な人物の活躍を生き生きと描き出す。そこには現代世界システムにつながる物語が展開する。
 考えてみれば地球の七割は海が占めるわけで、その海を通じてネットワークが形成されるのは当然である。そこから近代のグローバル化が進展し、ヨーロッパの資本主義や、日本では江戸幕府の海禁体制が成立していったのだ。
 資本主義や欧米中心の武力による論理が行き詰まりを見せる現在、その成立の過程を学んで相対化することは重要な意味がある。
 一巻に収めるには大きすぎるテーマであったが、よくまとめられ、興味を誘うつくりになっている。
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