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最も参考になったカスタマーレビュー
17 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
関東の人間には心地良すぎるところもあるが,
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レビュー対象商品: 東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫) (文庫)
新鮮だったのは西国(朝廷)が東国(武士)と対抗する上で東北地方と結びつこうとし、関東は九州と結んで朝廷を挟撃しようとした、という構図が見えるという指摘。特に、足利尊氏が権力を掌握する過程で、いったん九州に逃れてから建武朝廷を打倒する課程は、その構図が見事にあてはまる。確かに尊氏の「東北から九州をまたにかけた、日本史上まれにみるといっても決して過言でない、大きなスケールをもつこの軍勢の大移動は、まさしくさきの地域間の連合・対立の全面展開以外のなにものでもない」(p.261)という主張にはワクワクさせられる。そして東北と関東の対立は、俘囚の長といわれた安倍氏の乱を関東の武士が抑えることによって生まれたという指摘も納得的だ。東と西の違いは東日本が家父長制的なイエ社会であり、西日本では母系的なムラ社会であることに起因するという宮本常一さんの説も紹介されている(p.46)。名主(東)と庄屋(西)という呼び方、交通手段における馬と船、やくざと忍者、宗教における曹洞宗と一向宗の広がりなど学問的に解明されていないものも含めて、思った以上に深いものだな、と改めて感じた(pp.307-308)。 「人の心のまかれるをはすて、なおしきをば賞して、おのすから土民安堵の計り事」をなしてきたという武士たちがつくった御成敗式目に対する「前近代の合議体の規範としてはおそらく最高水準に属する」という石母田正氏の評価は(p.217)、ぼく自身も関東の産だし心地よすぎる。
16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本人のルーツに迫る提起,
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レビュー対象商品: 東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫) (文庫)
この本において、故網野氏は自身と過去の碩学達の業績を俯瞰・集合し、そこから導かれ得る考え方を提示している。その矛先は明確な日本人のルーツへの解明に向かっていると思う。極論かも知れないが、「古代の西国人と東国人は爾来、民族が異なると入っていいほどの差がある」ということが、結論であると思う。しかし今、これを有機的に認識する風潮にないことが残念だ。思うに、異なる民族とはいかなるものだという問いにはこの本は答えていない。しかし、日本人が海外に旅行したとき、そこに出会う、中国系、朝鮮系、南アジア系の人を判別できないという事実の重要性を感じる。反対に彼らは我々を日本人と認識できるという。我々の顔には種々の民族の顔があるからだ。 柳田国男が講演で恐れず言い放った「日本人は混合された民族であります」という認識が、全くの真理であることをこの本は提示していると思う。 今世界各地で起こっている民族の対立は実は我々の祖先もずっと経験していることだとこの本は説く。そしてその解決案に至る前に物故されたのは誠に無念と言える。
16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ナショナリスティックな文化観を再考,
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レビュー対象商品: 東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫) (文庫)
学術書というよりは一般向けのわかりやすい内容で読んでいて楽しめる。もともとの発想は著者の独創というわけではなく、先人により示唆された東日本と西日本の違いをさまざまな観点から見たものだ。もともと日本はおおきくフォッサ・マグナでふたつに分かれており、吉本興行文化圏(西)と吉本漫才で笑えない圏(東)、あるいは心付け先渡し圏(西)と後渡し圏(東)に分類して考えていたわたくしにはとても納得のゆく内容であった。特に著者の指摘で面白かったのは、文化的にも軍事的にも、関東は九州と、近畿は東北と、それぞれ結びついていたという内容である。そして、日本はもともと一国文化圏というよりは、日本海を挟んだ環日本海文化圏という環状の文化圏に属する、という著者の主張からは、国家の切断点とは別の文化の切れ目が見えてくる。そしてハンチントン的な「文明の衝突」では割り切れない、文化間の混交がこの列島上でなされてきたことになろう。そう考えると、ナショナリスティックな日本文化論にも一石を投じている本だといえる
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5つ星のうち 4.0
東北史の限界
著者は、山梨県出身である。 本文の中でも、宮本常一氏を例にとり 「周防大島出身であり、西の文化に肩入れする」... 続きを読む
投稿日: 22か月前 投稿者: Gori
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