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李世民 (講談社文庫)
 
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李世民 (講談社文庫) [文庫]

小前 亮
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

「これが処女作? 冗談だろう」田中芳樹。七世紀初頭、随の高句麗遠征の失敗以来、各地に反乱があいつぎ、群雄割拠の時代が到来した。唐の太守となる李世民が大陸の覇権をとるまでを描く中国歴史小説。

内容(「BOOK」データベースより)

皇帝は帝都・長安を捨て、中国全土に反乱があいつぎ、隨の権威は地に堕ちていた。群雄割拠の時代を迎え、北方を守る太原留守・李淵の次男・李世民は李淵に決起をうながし、大陸の覇権を賭けて長安をめざした。唐朝第二代皇帝となる李世民の後戻りのできない戦いを描くロマンとスペクタルの中国歴史長編。

登録情報

  • 文庫: 664ページ
  • 出版社: 講談社 (2008/9/12)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062761491
  • ISBN-13: 978-4062761499
  • 発売日: 2008/9/12
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 153,199位 (本のベストセラーを見る)
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浅い人間描写 2010/3/28
形式:文庫
 唐の二代目・太宗を主人公にした物語。唐の太宗といえば、家康も愛読したという『貞観政要』でその名君ぶりが有名だが、意外と小説の主人公にはなっていない。個人的には、兄で皇太子の李建成を殺して父親を太上皇に祭り上げて皇帝に即位した人という血なまぐさいイメージが強い。

 で、本書だが、何を書きたかったのかがさっぱり分からぬものだった。登場人物が次々と出てくるが、どれもこれも皆同じような性格をし、同じようにおしゃべりで、見分けをつけることができなかった。戦争の描写が多いものの、なぜその戦が必要なのか、この戦にどのような思惑がこめられているのかの分析がない。似たような戦がだらだら羅列されて終わる。

 何よりも耐え難かったのは、人間描写が甘いことである。ひとりひとりの生身の人間は、夢や志を胸に抱き、自分の経験に根差した主義主張を持っている。しかし、夢や志を振りかざして生きていける人はまれで、大抵の人は、組織の中で様々な制約を受けながら生きていく。そうした軋轢の苦悩や葛藤が描ければ、もっといい作品になったと思うが、どれも浅かった。

 李建成を悪役として描かなかったのは著者の見識だろう。この点は好意的に評したい。
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By ミーミルの泉 トップ1000レビュアー
形式:文庫
『李世民』です。
唐の二代目皇帝にして実質的建国者である李世民の、隋末混乱期から玄武門の変までを描いた大作です。
巻頭の主要登場人物紹介だけで44人います。ページ数も多く厚い本です。大作ですが、これが処女作というから凄いです。

主要だけで44人ですから、名前だけちょっと出てきてすぐ死んでしまうような人も含めれば、厖大な登場人物です。
戦いが繰り返され、人物が次々と出ては消えて行き、歴史の流れのスピード感はあるかと思います。
比較的魅力があった人物は、楊義臣と曹白蓉、あと世民の兄の李建成でした。
世民がひたすらカリスマ後光押しなのは、そういう味付けの作品と割り切るところでしょうか。
隋唐演義を下敷きにしつつ、丹念に史料を読み込んでちょい役の武将まで拾ったと推測します。隋の滅亡から唐の建国までの流れを知る上では有用だと思います。

では、小説としての面白さはどうかというと、まさに人物がチェスの駒のごとく使い捨てにされていって、内面を描くとか背景を探り出すとかがほとんど無いので、どうかなという感じでした。いや、義臣も白蓉も建成も、もちろん世民も、魅力的な人物は多く描かれているのですが、そこから更にもう一歩深めたものがあれば、という物足りなさを感じました。
★3
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形式:文庫
唐二代皇帝 李世民のカリスマ性を前面に出した小説であるが、
カリスマ性が際立ちすぎて、やや現実感から乖離した印象を受けた。

大概、この手の人物は悲劇的な結末を迎えそうなものだが、結構簡単に
皇帝になり望みを叶えたので、若干肩透かしを喰らった感じである。

というのも、本書では、李世民に殺される兄李建成が篤実な人物で非常に魅力的に描かれている。
少なくとも本書では、兄の方が客観的にみて皇帝としてふさわしいのではないか?

何より、李世民がもつカリスマ性は、隋の煬帝に酷似している。
李世民に従う名臣達がこの類似性に気づかないはずもなく、実際に小説の中でも
李世民自身が気づいている。
「私たちをもっと信用していただきたいものですな」とつぶやく杜如晦。
この程度の裏づけで兄を殺してしまうものだろうか?
李世民のもつ危うさを危惧する者はいなかったのだろうか?

最後のクーデターの件があまりにもあっさりしていて残念であった。
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