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杉浦康平のデザイン (平凡社新書)
 
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杉浦康平のデザイン (平凡社新書) [新書]

臼田 捷治
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

杉浦康平はデザイン界の逸材と言われ、一貫して独創的な手法を切り拓いてきた。また、ウルム造形大学、インド旅行での経験から、アジアの伝統文化に目覚め、広くアジアの図像を探求し、曼荼羅のほか、余人の及ばない成果を展開している。その半世紀にわたる活動を浮き彫りにした初めての書。

内容(「BOOK」データベースより)

杉浦康平はデザイン界の逸材と言われ、一貫して独創的な手法を切り拓いてきた。また、ウルム造形大学、インド旅行での経験から、アジアの伝統文化に目覚め、広くアジアの図像を探求し、曼荼羅のほか、余人の及ばない成果を展開している。

登録情報

  • 新書: 254ページ
  • 出版社: 平凡社 (2010/2/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4582855113
  • ISBN-13: 978-4582855111
  • 発売日: 2010/2/16
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
キッズレビュー
形式:新書
この本を読んで、杉浦康平の魅力とそのデザインの世界にあらためて引き込まれました。装丁やデザインに造詣が深い著者が、杉浦康平のデザインの世界とその軌跡を余すところなく伝える良書です。著者が長年にわたって杉浦氏の研究をし、丁寧に、綿密に練って書かれていることがよくわかります。杉浦氏について、ここまで深く書かれた本は他に類を見ないでしょう。杉浦氏の活動を年代ごとに追っているので、そのデザインの流れ、変化がとてもわかりやすく、読んでいて興味をひきます。杉浦康平の魅惑的なデザインの世界がぎっしりつまった一冊です。自信を持っておすすめします。
このレビューは参考になりましたか?
By 服部弘一郎 トップ500レビュアー
形式:新書|Amazonが確認した購入
 グラフィックデザインの世界で、杉浦康平の名前を知らない人はいないはずだ。現在の日本のグラフィックデザイン、特に日本語タイポグラフィの領域において、杉浦康平の影響を受けていないものは存在しないとさえ思う。この本はデザイン誌の編集者として杉浦康平の仕事を取材し続けてきた著者が、デビュー以来今日に至るまでの杉浦デザインの歩みと、その思想的な変遷などを紹介したコンパクトな本だ。新書という小さなスペースの中に、杉浦康平の膨大な仕事をなるべく数多く詰め込もうという欲張りな本でもある。

 しかし新書という制約上図版の量に制限があり、本文中の言葉だけで紹介されているものが多すぎる。本来は言葉で説明できないものだからこそ図像の意義があるわけだが、図版が使えないという制約からとそれを言葉に還元してしまったのでは、図像によって成り立つデザインを紹介する価値は半減してしまう。この本は新書という体裁ではなく、もっと図版が多く使える「杉浦康平作品集」のような形で世に問い、この内容についてはその作品集の「解説」として図版ページに添えるべきものなのだ。しかし現在の出版状況の中では、ひとりのデザイナーの作品集をフルカラーで出版するという贅沢が許されないということなのだろう。

 著者は『デザインが痩せ細って微温的になってしまった』と昨今のデザインを取り巻く状況を嘆くのだが、これは特に杉浦康平が活躍してきた出版業界が慢性的な不況に陥り、かつてのような贅沢が許されなくなってきたということが背景にある。書籍や活字の権威が低下し、出版や本を取り巻く環境が厳しくなってくれば、本や雑誌の体裁に手間やお金をかける余地はなくなってしまう。杉浦康平が長年にわたって手掛けてきた講談社現代新書のデザインも、今では単一フォーマットの没個性的なデザインに変わってしまった。出版社が次々潰れていく中で、杉浦康平が手掛けた本が増刷されて書店に並ぶ機会も減っている。僕がデザイン学校に通っていた20数年前は、書店で奇抜なデザインの本を手にとってデザイナーの名前を調べれば、その多くが杉浦康平の手掛けたものだったという時代がある。(平野甲賀の仕事も個性的で目立っていた。)しかし現在のデザイナーの卵たちは、杉浦康平の仕事を直接目にする機会が減っているはずなのだ。

 杉浦康平のような突出したデザイナーが、今後再び日本に現れる可能性は少ないだろう。そういう意味でも、杉浦康平の仕事全体を俯瞰し、誰もがそのデザイン資産に触れられる機会を作ることは大切だ。この本はやがて編まれるべき「杉浦康平デザイン全集」への足がかりとなるべき仕事だと思う。
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7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 杉浦康平の仕事を手っとり早く知るには好適な本。杉浦も「歴史」の一部になるつつあることが実感され、感慨を覚える。しかし、この著者は杉浦に心酔するあまり、オマージュに終始していて批評がない。駄作もあれば、安直な自己模倣と思われるデザインもあるし、人名をプラス記号で繋ぐ無神経や、場合によっては強制的にテクストを改変することも要求する「作家性」、何より締切やコストを顧慮しないわがままな進行ぶりに辟易した著者や編集者も少なくないはずだ。光だけでなく影も論じなければ十分ではないだろう。
 杉浦の文業について一言。デザイナーのなかでは抜群の読書家であり、また書物蒐集家であることは認めるが、文才があるのかどうか。盟友松岡正剛に似て、多読が必ずしも見識に結びついていないのだ。凡庸な大言壮語やステレオタイプな修辞が多い文章である。杉浦は、音楽家や建築家ほどには、著作家や編集者には恵まれなかった人かもしれない。
 平凡社新書は、ちくま新書同様、不思議なことに読めるものがほとんどないが、本書は数少ない例外だと言ったら、褒めすぎになるだろうか。地味ではあっても、一応基本的な知識を提供するこの種の入門書あるいはガイドを揃えることを心がけるべきである。
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