杉原千畝をタイトルにもってきておいて、杉原に関する記述は全体の1/3以下。
しかも残りの大半は、杉原とは無関係な太平洋戦争開戦時の開戦通告の問題に関する外務省の対応を批判というよりここまでいくと「因縁をつける」ないしは「ののしり」の世界。
要するに筆者は戦前の外務省を批判する一環に杉原問題を利用しているという感じが否めない。
杉原さんの写真を出して、「杉原千畝」をタイトルに出しているから、杉原千畝について学ぼうとして本書を手に取る読者も多いだろうが、裏切られることは間違いない。
筆者は、「新しい教科書を作る会」の会長に最近就任したと仄聞しているが、この程度の歴史観の持ち主が作る教科書で学ぶ学生が出たら、それこそ「悲劇」ではなかろうか。