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梨田は再び麻雀を通して、いくつかの出会いと別れを繰り返す。傷つき、傷つけられながら、やがて学生時代は終わりを迎える…。
実は梨田と私は同じ大学を出ている。東京の中央線のはずれの方にある、小さな国立大学だ。この本を読むまで、わたしはあの頃のことは、もう忘れたいと思っていた。恵まれた時代だったとは思う。しかし失ったもののほうが、多かった。苦い、挫折感。
物語は、梨田が卒業式を迎え、ふらふらと思い出の場所へ流れ、その場で学生時代が終わったことを痛感し、涙を流して終わる。賭けるべき何もない中で、それでも確実に何かに賭けて、そして失って終わった。少しだけ、成長をして。
そのラスト・シーンが胸に残った。忘れたかったあの頃だったが、この本を読んで、久しぶりにあの街へ行ってみようかという気になった。実際、仕事でその方面へ行くこともあった。しかし懐かしいあの駅で、降りることはなかった。どうしても気が進まなかった。それくらい、嫌だということか。
いや、そうではないだろう。本当は、何かが終わってしまったことを直視できないでいるだけなのだろう。“何かが終わったその後”をどうやって生きていけばいいのか、その答えが見つけられないでいるのだ。何かが終わったその後も何かを求めなければいられなくて。
この物語の主人公、梨田雅之は、白川道のデビュー作『流星たちの宴』の主人公でもある。その物語の中に、“その後”のひとつの生き方がある。
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