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本覚坊遺文 (講談社文芸文庫)
 
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本覚坊遺文 (講談社文芸文庫) [文庫]

井上 靖
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本覚坊遺文 (講談社文芸文庫) + 千利休―無言の前衛 (岩波新書)
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商品の説明

内容紹介

利休自刃を通して「芸術家の死」を問う傑作 弟子本覚坊の手記の形で迫る死の謎。権力者秀吉の庇護下に侘茶を追求、その命じるまま自刃した利休の内面の悽愴の風景を描く著者晩年の代表作。日本文学大賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

師千利休は何故太閤様より死を賜り、一言の申し開きもせず従容と死に赴いたのか?弟子の本覚坊は、師の縁の人々を尋ね語らい、又冷え枯れた磧の道を行く師に夢の中でまみえる。本覚坊の手記の形で利休自刃の謎に迫り、狭い茶室で命を突きつけあう乱世の侘茶に、死をも貫徹する芸術精神を描く。文化勲章はじめ現世の名誉を得た晩年にあって、なお已み難い作家精神の輝きを示した名作。日本文学大賞受賞作。

登録情報

  • 文庫: 240ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/1/9)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 406290036X
  • ISBN-13: 978-4062900362
  • 発売日: 2009/1/9
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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13 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
本覚坊という遁世の茶人が師・利休とその死についてえんえんと省察を深めてゆく小説。徹頭徹尾枯れかじけた日本の冬の情感につらぬかれており、静的な味わいが抜群。利休の幻影との対話・利休をめぐる茶人との会合と彼らの他界という構成。利休の師への回想が徐々に深刻さを増していくのはドラマチック。茶器の名称が頻繁に登場するので、通じている人にはさぞ楽しめよう。利休に対して、権力との葛藤への批判、彼の人柄への批判、彼の死に方への批判、それら矮小な議論のはるか上に位置する柳宗悦による本質的批判などがあるが、本書は利休という1つのあり方を通して1つの死生観を模索する抽象的な内省録なので、その点を誤認したくない。異様な熱気に包まれた茶会において、無と書いた掛け軸をかけては何もなくならぬが死と書いた掛け軸をかければ何もかもなくなると語られるくだりは圧巻で、これは映画版でも最も緊迫した場面であった。無と単に語るのでなく、能動的に死と向き合う姿勢が、そもそも生には大事なのではなかろうか。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
枯れ果てて 2009/7/12
By
形式:文庫
 井上靖の文体はわりと分かりやすいです。「中間小説」なんて言われる所以があります。
 千利休や山上宗二、古田織部ら名だたる茶人たちの死を、本覚坊の視点から幻想を交えて捉え直す。東陽坊、岡野江雪斎、織田有楽といった他の茶人たちとの交流を通して。そして見えてくるものは、常に冷え冷えと枯れている覚醒状態としての美学を有する茶の湯の世界。スポーツや恋愛や学術に燃える「熱」が尊ばれる現代の風潮とはちょっと違う、自分の存在を透視するような哲学的世界。そしてそういう茶の湯は、きわめて微なるものでもあり、時の権力者たちに蹂躙されてもよしとする世界でもあると、終盤の本覚坊の夢の中で千利休は語ります。
 分かりやすい文体であるとともに、専門知識(蘊蓄)もあっさりと触れられ、そこがこの小説の白く枯れた世界をほどよいものにしているようです。
 老年になって書ける小説なのでしょう。そして老年にならないと良さがあるいは分からないか。
 井上靖は大岡昇平と論争したこともあります。徹底して真相を捉えようとする大岡昇平の考えの方にむしろ凄みを感じるけど、井上靖の小説が俗っぽいなどと言える程、私はその小説を読んでるわけではありません。
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By
形式:文庫
秀吉が利休を賜死させた理由を言わなかったし利休も一言も発せず受け入れた為に
なぜ利休が死ななくてはいけなかったのか誰にも分からないので小説の材料にし易い
のでしょう。色んな人がいろいろ理屈を付けますが核心には迫れず中心の周りを
ぐるぐる回っているかのように物語りは展開します。その内関係者は全員鬼籍に入る、
ただそれだけです。
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