自動車修理工から身を起こし、一代で巨大自動車メーカーを築き上げ、「HONDA」ブランドを世界にとどろかせた希有の成功が1%でしかないならば、残りの99%はなんなのか。本田の言葉をたどると、失敗した99%にこそ、たぐい稀な人間ドラマが見つけられる。
本書は本田が56歳のときに連載した「私の履歴書」と、1962~1991年の足取りをまとめた編著者による「履歴書その後」、さらに「本田宗一郎語録」の3部構成で描きだしている。外国から体中に部品を巻き付けて強引に飛行機に乗り込んだり、四輪自動車への進出を規制する官僚にたて突いたりといった破天荒なエピソードに満ちあふれている。モノづくりへの情熱や創意工夫、物まねを嫌い独創に賭ける精神、ヒューマニズム、そして天才技術者としての側面など、本田の原点もここに感じ取れる。また、強烈な成功体験をもつ創業者の世代交代問題などのテーマも取り上げられている。スーパーカブやN360などの開発経緯は、ホンダのマシン愛好家にとって見逃せないところだ。この本田の壮大な生涯は、不景気に萎縮するビジネスマインドへの大きな刺激となるだろう。(棚上 勉)
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5つ星のうち 5.0
本田宗一郎氏を知る一冊,
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レビュー対象商品: 本田宗一郎夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫) (文庫)
一般に本田氏を取り上げた書籍は多いが、ご本人が著作されたものの中では一番内容が濃いものであると感じた。巻末の本田宗一郎語録も氏の生き方を濃厚に示す内容である。激動の戦後を子供のような無邪気さを忘れず、顧客第一というタテマエではなくホンネで通した創業者伝。藤沢武夫氏の著作と読み比べるとより面白い。
32 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「オヤジさん」の生き様,
By verb (神奈川) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 本田宗一郎夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫) (文庫)
本田技研の創立者である本田宗一郎の生涯を、本人の自伝を中心に描いています。ただの町工場から、どのようにして「世界のホンダ」ができていったのか、そのストーリーも面白いですが、今も心に残っているのは本田さんの人柄を表すエピソードの数々です。独創性とユーザーことを第一に考え、徹底したこだわりを貫いていく「エンジニア・本田宗一郎」、どんなに苦しい場面でも前向きな態度を失わず、持ち前のユーモアで人々を惹きつける「オヤジさん・本田宗一郎」―――そんな本田さんの生き様から、エンジニアとしての在り方、誇りを感じ取ることができました。 この本を読んで、僕は大学の工学部に進学する決意をしました。
26 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「HONDA」って希な会社,
By カスタマー
レビュー対象商品: 本田宗一郎夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫) (文庫)
自分自身四輪・二輪とも大好きですが、ホンダって世界的にみても実用とスポーティーさの両方で成功を収め続けている希な会社だと思います。一つのメーカーで二輪GPと四輪F1の頂点を極めているところなんて無いし、普通?であれば(外国のスポーツカー専業メーカーに象徴される)高級路線でいきそうなところを、しっかりした実用車も作り続けている(しっかりヒットさせて傑作と呼ばれている)。しかも本田宗一郎と藤澤武夫のペアがユーザーに対し、しっかりとホンダっていう会社の良い固定イメージをつくってしまっていますよね。 改めてこの本を読んでみて、ホンダって一つのジャンルに拘らず時代に合わせて柔軟に対応している会社だ(ったんだ?)なあって感じます。 無学歴の人たち(とは限りませんが)が現代社会の礎をつくってくれたと私は考えますが、その中でかなり突出した本田宗一郎という人物の生き様には、現代の人たちも学ぶことがたくさんあると思います。 これらの本を読んで「ホンダ」ファンになったひと、また予備軍がこれからも増え続けると思いますが、一ファンとして本田宗一郎の創業スピリットを感じる商品を「ホンダ」には期待し続けますよ。(それって関係ないか...) 追伸~この本表紙がとってもカッコイイですよ!
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