医師です。このタイトルから想像するものと実際の内容は全く異なっています。著者は医学部受験予備校の講師(で、医事法も研究している人らしい)との触れ込みですが、この本の内容は、医療に関わる裁判事例や医学部の入試問題をネタにしてそこから強引に教訓を引き出し、医師には「○○力が必要」、と結論づける駄文の羅列です。著者によれば、医師に必要なのは「正当な注意力、判断力」「利益衡量能力」「情報収集能力」「生命倫理への目配り」「人権への配慮」…。別に医師でなくとも、ちょっと知的な職業に従事する人なら(というか、真っ当な人間なら)当然に必要とするものばかりです。わざわざ「医師」と銘打つ必要はない。
そもそもこの人のいう「本物の医師」が何なのか、全くわからない。「医者に必要な能力」とやらは、本人が医療関係者ですらなく現場を全く知らない予備校の先生が、医事裁判の判例や医学部入試問題を捻くり回せば分かるものなのでしょうか?大いに矛盾してますね。
「本物の医師」になりたい人が読むべき本は他にたくさんあるので、こういったくだらない本で時間を無駄にしないようにしましょう。PHPさんもこんな低レベルな本を出版しないように。