簡単に複製ができるこの時代に、DVDなどのおまけもないのに、このCDを予約購入する自分はバカではないか、とためらいながら購入しましたが、でも、手にして聴いた今は、判断はまちがっていなかった、と思います。
70年代のフォーク=ロックを思わせるような、下北沢の時間・空間を思わせるような、飾らずに透明感のあるサニーデイ・サービスの音楽は変わっていませんね。
それほど大きなムーヴメントが起こらなかった2000年代のほとんどで活動を休止していたことはかえってよかったのかもしれません。最近の曽我部さんのライヴ感、ありのままを大事にする方向とはちがって、とても細部にまで気を配って、と言っても、初期の作品ほど神経質に静かに、緻密にではなく、温かい音響を残す作品を作り上げたと思います。ドラムの丸山晴茂がほとんどレコーディング現場に姿を現さなかった活動休止前のラスト・オリジナル・アルバム
LOVE ALBUMがどうしても不和を感じさせるのとちがって、現在のメンバー同士の仲の良さ、度量の成長も反映されているのでしょう。
彼らの帰りを待っていた人であっても、そうではなくポップ・ミュージックが好きなだけの人であっても、心も耳もつかまれてしまう、時代を超越したフォーク=ロックの世界です。
単独ツアーは9月からだそうですよ。