終戦を5歳のときに迎え、その後、「ニュースの職人」として活躍してきた氏
が、「どうして現代はこういうふうになったのか」をひとつひとつ解明してい
く。その「ひとつひとつ」感が本書の特徴でもある。
たとえば、第1章の「2007年問題」。いよいよ大量退職者が出るといわれる
この問題。じつは氏が子どものころから、「団塊の波」として、節目節目で日本
社会に大きな「衝撃」を与えてきた。「小学校入学時での机不足」にはじまり、
中学、高校でも激しい競争があったり。
そして、最後の津波として「介護問題」「年金問題」「市場の縮小」が、襲いか
かろうとしている。それは、まさに「ディープ・インパクト」だ、と氏は述べ
る。
つまり、2007年問題とは、戦後のベビーブーマーに端を発していることがわ
かる。
こうした「つながり」として、現代の事象と過去の事件が浮かび上がってくる。
読み解く現代の事象は「2007年問題」のほかに、ロハス、体感治安、少子高
齢社会、軍産複合体、グローバリゼーションの6つ。6章を読み進むうちに、ま
るで「物語(ストーリー)」を読んでいるように、歴史が自分のものになってい
く。
そして、忘れてならないのが、しりあがり寿氏の漫画とコラム。鳥越氏とは違う
角度から、「団塊」「アメリカ」「スバラシイ国」といったテーマを描いてい
る。ギャグ漫画とシリアス漫画の2パターンが各章に入っていて、どちらも味わ
い深い。
学校では習わなかった「戦後」が、面白くかつ深く学べる1冊。
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