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178 人中、149人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
著者の基本的な視角がいいですね,
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レビュー対象商品: 本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々 (単行本(ソフトカバー))
三橋さんの作品また読んでしまいました。いつものように、著者はいくつもの誤解を数字を使いながら解き明かしていきます。本当に日本は外国に頼らなければ生きていけないのか?これが著者の本質的な問題関心です。著者は一面的な理解を拒否します。そこで強調されるのは現実の二面性の中での相対性の発見と評価です。「日本に限らずどの国も外国と断絶していくことはできない、しかし日本の海外への依存度は相対的な意味では決して高くないという」事実が淡々と証明されていきます。この事実の冷静な認識の下で、戦略として示唆されるのが、ガラパゴス化です。「意識的に世界の潮流から外れる、世界の基準や市場を意識しない」、そこにこそ外需に相対的に依存しない巨大な日本の優位があり、それが結果的に維持可能な国際的な競争優位の構築につながるというパラドクスの認識です。このパラドクスの認識と指摘は見事なものです。これは世界認識の本質ともいうべきものです。そうサッカーと同じで、一番の危機が一番のチャンスというわけです。(ただ日本人はいまだにサッカーの本質を理解できていませんが)著者は決して楽観論を振りまいているわけではありません。日本が、重大な挑戦や危機に直面していることはそのとおりなのです。ただどの国も同じように重大な問題に直面しているのです。それ以上でもそれ以下でもないのです。著者は現状のアメリカの金融システムの異様な状況を見事に整理しています。したがって自動車に代表される輸出産業が成長のエンジンとなりえないというのはそのとおりなのです。ただ、日本には日本の強みがあり、そのポジショニングは必ずしも相対的な位置では恵まれていないわけではないということです。これに対して、日本のメディアの本質はそのデマゴーグ性です。タイトルからは「面妖な人々」をもっと具体的に取り上げての厳しい批判を予想していたのですが、実際はいつものように突き放した揶揄に抑えられています。もはやマスコミのひどさは、どこかの国の無意識な第五列と割り切ったほうがいいのかも知れません。もっともその外国自体も、メディア(危機の行商人)に巣くう病人が自分の面妖な頭脳の中に作り上げたもので、どこにもないものなのでしょう。メディアに決定的に欠落しているのは当たり前の「現実感」の欠如です。つまり相対性と多面性の認識の欠如です。そう彼らは無責任な子供以下ということです。ただし危険なおもちゃを持った子供ですが。
229 人中、191人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本経済の実態とマスコミ,
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レビュー対象商品: 本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々 (単行本(ソフトカバー))
インターネット育ちの著者に触発されて。一時、「韓国に学べ」「韓国経済は日本を追い抜いた」等の言説が流行した時ある種のいかがわしさ(韓流も同じ)を感じていたが、現在の韓国をみれば新自由主義者のポジショントーク(従って金儲け)にマスコミが踊らされた若しくは無意識的な共犯ではなかったかとの思いがある。 マスコミはハイレバリッジ・ハイリターンのビジネスモデルについても持て囃した。数値主義・効率主義についても同じで、分野によっては惨憺たる状況が顕れている。 又、輸出依存国家という標語は国民に染み付いている感があるが、実際ドイツ・中国・韓国と較べれば輸出対GDP比率はそれらの国の半分以下である。現在の輸出減少は円高のせいでなく輸入側の需要の縮小にある。 衝撃的なのは輸入対CDP比率がアメリカを下回っているという事実である。これは内需拡大より輸出を重視した政策の誤りの可能性がある。(その結果、為替介入でアメリカ短期証券を買いまくっていた) 最近では、IMFへの1000億ドルの緊急融資の評価については無知としかいいようのない記事を掲載しているが、IMFが今世紀最大の貢献と感謝した事については口をつぐんだ。 又、国民一人当たりの借金という表現をするが、国民でなく政府の借金であり正しくは国民一人当たりの資産というべきものである。無知も極まれリである。 これらは何故であろうか。すぐに思いつくのは現実感の欠如である。国民は二者択一の単純な結論を好むと一方的に思っているのだろうか。マスというビジネスモデルはインターネットの出現に引導を渡されつつあるのではないだろうか。
205 人中、168人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
軽妙な筆運びでややこしい経済の話を明快に説明しています,
By 如水 "官兵衛" (兵庫県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々 (単行本(ソフトカバー))
感想はタイトルの通りなのですが、この本で読んだ面白いと思った数ある事柄の中から一点だけ、ここで書きます。 マスコミで一時期よく言われていた「日本は輸出依存度が高いので、円高で輸出がダメになって破綻」という説がいかにウソ八百か、ということを説明しているところで、 輸出のGDP比は 日本は高々17%くらいですが、 シンガポールはなんと200%以上で、GDPよりも輸出の方がずっと大きいという話が書いてありました。 これは、びっくりしました。 これを知って思いましたが、 上記の「円高で輸出×→日本破綻」説を心配をするのは、シンガポールが破綻してからでも全く遅くはないですね。 なお、これは自分で調べましたが、シンガポールドルは円に対しては過去2年で2割安くなっていました。しかし、これは米ドルやユーロと同じくらい。つまり対米ドルや対ユーロではシンガポールドルは安くなっておらず、他の通貨(英ポンド、韓国ウォン、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルなど)に対しては相対的に高くなっています。つまり、シンガポールドル高ですから、これだけ輸出依存度の高いシンガポールは、「輸出依存度が高い国は通貨高で破綻」が正しいなら既に破綻しているべきですね。 でも、そんな気配は一切ありません! マスコミで垂れ流されている情報が、いかにウソが多いか、この本を読んで改めて思い直しました。スルスルっと読める、経済のことが良く分かる、オススメの一冊です!
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