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本当の戦争の話をしよう (文春文庫)
 
 

本当の戦争の話をしよう (文春文庫) [文庫]

ティム・オブライエン , Tim O'Brien , 村上 春樹
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

村上春樹が敬愛する作家の短編集。ヴェトナム戦争で若者が見たものとは? 胸の内に「戦争」を抱えたすべての人におくる真実の物語

内容(「BOOK」データベースより)

日ざかりの小道で呆然と、「私が殺した男」を見つめる兵士、木陰から一歩踏み出したとたん、まるでセメント袋のように倒れた兵士、祭の午後、故郷の町をあてどなく車を走らせる帰還兵…。ヴェトナムの・本当の・戦争の・話とは?O・ヘンリー賞を受賞した「ゴースト・ソルジャーズ」をはじめ、心を揺さぶる、衝撃の短編小説集。胸の内に「戦争」を抱えたすべての人におくる22の物語。

登録情報

  • 文庫: 395ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (1998/02)
  • ISBN-10: 4167309793
  • ISBN-13: 978-4167309794
  • 発売日: 1998/02
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 3,757位 (本のベストセラーを見る)
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27 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 鈴木純一 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
途中で読むのを挫折したのですが,何度か読み返しているうちにこの本は実に深いことを言っているのだということにようやく気づきました.この本は,

戦争の悲惨さを訴えたり,戦争を非難したり,あるいは何かの美談を伝えるような本ではありません.「本当の戦争の話というのはぜんぜん教訓的ではない.それは人間の特性をよい方向へ導かないし,高めもしない.」「本当の戦争の話というのは,戦争についての話ではないのだ.絶対に.」とのこと.これについて,訳者の村上春樹氏が実にうまい説明をあとがきの中でしています.

「この本における戦争とは,あるいはいささか極端な言い方かもしれないけれど,ひとつの比喩的な装置である.それは極めて効率的に,きわめて狡猾に,人を傷つけ狂わせる装置??ある.それがオブライエンにとってはたまたま戦争であったのだ.そう言う文脈で言うなら,人は誰でも自分の中に自分なりの戦争を抱えている.そしてある意味では誰もが本当の戦争の話を語れるはずなのだ.だから本当の戦争の話とは戦争についての話ではないのだ.」

著者は,我々の中に内在しているその「装置」について語ろうとしていて,その説明のための例として自分自身が赴いたベトナム戦争を引き合いに出しています.その「装置」がどういうトリガーでどのように作動するか,そしてその「装置」がどのように人間を傷つけ,壊していくのかを説明しようとしています.ベトナム戦争体験記のようなノンフィクションより,このフィクション短編集の方がずっと読後感が重いし,暗い気持ちになってきます.これは著者が戦争という具象物を紹介・説明しているのではなく,それを抽象化して誰もが内部に持っているものを捉えようとしているからかもしれません.

このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:文庫
冒頭に「フィクション」との断り書きがあるが、ベトナム戦争への従軍経験を持つ作者が、自身が所属したある小隊を対象として自身や仲間の実体験を基に小説風に綴ったものだと思う。全体は複数の短編から構成され、各編間には当然人的・事象的繋がりがあるが、必ずしも時系列には配置されていない。雑誌に断続的に掲載された物に数編を加えて単行本化した由。大学卒業時に徴兵された作者が、43才の時に当時を回顧して「戦争の真実」を語ったものである。そして本作中で繰り返し語られるのは、逆説的ではあるが、「戦争の本当の真実は語れない」であり、物語が真実を救う事もあると言う希求である。元原題の「How to Tell a True War Story」がその辺の微妙な綾を表していると思う。作者の思想的背景とは別に、本作が反戦小説では"ない"点も異色である。

小説における虚構・真実とは何か、と言ったレトリック的問題を遥かに超え、自身の記憶や体験が「本当に本当なのか ?」という根源的問いの中で全編が綴られている。徴兵通知が届いた際の作者自身の葛藤や逃避行、最終原題となった「The Things They Carried」で延々と語られる兵士達が担う諸々の物心、仲間同士の諍いと友情、奇矯なゲンかつぎ、故郷に残して来た恋人への夢想、作者が初めて殺した青年、奇譚とも言えるエピソード、そして勿論戦場における恐怖と狂気......。これらが本当の事なのか、作者が自分自身に問い掛ける体裁で全体が構成されている。作中の地の文で「君はこう考える」と書かれた際の「君」とは作者自身の事である。ギリギリの捨て身の小説作法であるが、「本当の戦争の話というのは、戦争についての話ではないのだ。絶対に」と言い切る作者にとっては他の選択肢は無かったのかもしれない。

村上春樹氏の乾いた訳も良い。読んでいて圧倒されるばかりだったが、作者が辿る自問自答の迷路の道を追う内に、「本当の戦争の話」が滲み伝わって来た思いがする。あたかも作者の仕掛けたトラップに嵌る様に。そうした磁力を本作は持っている。また、戦争と言う点を抜きにしても、各編には人間心理の奥に迫った高い文学的香気が漂っている。無骨ではあるが、普遍的な人間心理の機微を赤裸々に描いた重厚かつ痛切な秀作との印象を受けた。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫|Amazonが確認した購入
今まで読んだどんな戦争の本よりも、今までみたどんな戦争映画よりも、戦争をリアルに感じることができました。
ぼくが内戦中のアフガニスタンを旅した時よりも、リアルに。
「戦争」というのものを否定するわけでもなく、悲劇としてとらえるのではなく、英雄談としてとらえるのではなく、
ただ「目の前にあったこと」としてとらえている、そこがとても好感が持てたし、この本のオリジナリティだと思います。

「戦争」のことを知りたい人が誰かいたら、ぼくは真っ先にこれを薦めることでしょう。
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最近のカスタマーレビュー
リアルという言葉が嘘臭い程の現実感
本書は短編の一つ一つが戦争についてのいわゆるステレオタイプから抜け出している点が素晴らしい。... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: えびあえあkd
きれい!
読みたい本はとにかく早く手元に着いてほしい!
今回は、早いうえに美品が届き本当にうれしかったです。
投稿日: 4か月前 投稿者: ミケ
ノンフィクション
読み出しで、
「本当の話だが本当の話ではない(フィクション)・・・」
??と思いながら読み進め、読み終えた時には... 続きを読む
投稿日: 2008/5/10 投稿者: TUKA
戦争の中にいた、「僕」というありふれたひとり
理解を求めるのでも、告発するのでも、悲劇を訴えるのでもない…

ただ、「こういう気持ちで僕は戦場にいたんだ…」... 続きを読む
投稿日: 2006/11/4 投稿者: soralisfran
自分の内部の戦争
 村上春樹のファンなので 本書を読む機会を得た。読み出すと止まらず 一気に読み終えた。

 ベトナム戦争の話である。しかし... 続きを読む
投稿日: 2006/4/29 投稿者: くにたち蟄居日記
ベトナム戦争の前中後の真っ只中にいた兵士の心象が文学的に綴られる
戦争体験は異常なリアルと向き合うことである。一にも二にも生き残ることが目的ではあるが、かつての死線を守った戦争と違ってこれはアメリカにとって「逃げ道のある戦争」で... 続きを読む
投稿日: 2006/4/20 投稿者: ベンタ
ブッシュさんは読んだのだろうか?
原題は『兵士達の担った物:The Things They Carried』
それを訳者の村上春樹君がこうストレートに訳した。... 続きを読む
投稿日: 2005/4/8 投稿者: アノせきやん
教科書に乗せてほしい。
家庭教師として派遣された先で
人を殺してみたいと言う15歳の少年を指導したことがある。... 続きを読む
投稿日: 2004/11/30 投稿者: 33
本当の戦争の話
本当の戦争の話には『意味』が無くて、『意味』がないことに意味があるのだということを知りました。... 続きを読む
投稿日: 2004/8/23
「今でもまだ、私はそれを整理し終えてはいない」
... 続きを読む
投稿日: 2003/12/30 投稿者: marie☆
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