本書ではリーマンショック以後のヨーロッパを俯瞰した上で、ヨーロッパ全体及び主な国の現状を分析し、これから起こりうるであろう事態を推測しています。分析は冷静で客観的であって明確なエビデンスに拠り、またそれを明示してあります。旧来の経済評論家にありがちな根拠が不明瞭であったり、思い込みで論述するような点がありません。
特にユーロシステムの矛盾(ユーロ統合の鍵となった点が最大の欠点でもある)やバルト3国についての分析が興味深く感じられました。
ヨーロッパは旅行やファッションでは身近ですが、経済ではアメリカや中国に比べると重要性に欠けるように思われることもあるかもしれません。でも、ヨーロッパ経済の行方が日本にもきっと大きく影響する筈です。お勧めの一冊です。