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本居宣長〈上〉 (新潮文庫)
 
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本居宣長〈上〉 (新潮文庫) [文庫]

小林 秀雄
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「とにもかくにも人は、もののあれはを知る、こと肝要なり…」。本居宣長七十二年の生涯は、終始、古典文学味読のうちに、波瀾万丈の思想劇となって完結した。伊勢松坂に温和な常識人として身を処し、古典作者との対話に人生の意味と道の学問を究めた宣長の人と思想は、時代をこえてわれわれを深い感動の世界につつみこむ。著者がその晩年、全精力を傾注して書きついだ畢生の大業。

登録情報

  • 文庫: 380ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1992/05)
  • ISBN-10: 4101007063
  • ISBN-13: 978-4101007069
  • 発売日: 1992/05
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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By 柴風
形式:文庫
 学生の頃、四訂の全集を買い込んで、小林秀雄に耽溺した数年があった。当然、彼にとっての『古事記伝』ともいうべき本書も読んだ訳だが、はっきりいって、一割も理解していなかったと思う。
 いわゆる「宣長問題」についても、『悲劇の解読』所載の吉本隆明論文で、初めてその骨格がつかめたり...「まず、ひききところより初めよ」という、賀茂真淵や本居さんの教えは、やはり守正しかったのです。

 さて、社会人になって一時期、小林秀雄から遠ざかっていた日々があったが、そんなある日、書店で本書を見つけ、腰を抜かしてしまった。
 『本居宣長』が文庫にィ!? いったい誰が読むんだ、こんなの売れね〜べ!!

 しかも、中をぱらぱらとめくってみると、案の定、新字体に新仮名遣い。やれやれ、小林秀雄は旧字体旧かなじゃないと、気分が出ないよ! と十数年放置しておいたのだが。

 近年、とあるきっかけから、また『本居宣長』を開くはめに。しかし、寝床で読むには、600頁を超える浩瀚な単行本はチト荷が重すぎる。おまけに、家の外でも読もうとすると、あれは鞄からはみ出る。
 というわけで、あくまでも「サブ」的な扱いで本書上下巻を買い求めた。

 最初はちょっと抵抗が有ったが、私のような無学者には、見栄を張らず、新かなで固有名詞へのルビも増えた本書の方が、似合いなのかもしれない。心無しか、読むスピードもアップして来ているような...

 國文學の専門をめざしている訳ではないが、何かのきっかけで小林さんや本居さんとお付き合いしてみたいとおもった若い人は、まず本文庫から始めるのがいいかもしれません。それで、のめり込めるようでしたら、お金を貯めて、改めて小林秀雄本来の表記法に則った単行本、もしくは第五次全集を購入してみましょう。

 なお、本文庫の上下の分け方ですが、「古事記」に話題が移る28章から下巻にした方が、坐りが良かったようにも思います。
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45 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 難しい本ですが、1日10ページ程度のペースで徐々に読み進めていきました。「倦まず、怠らず」という宣長の言葉に従い、宣長と小林にすがり付いて、時に立ち止まり、前に返りながら読みました。それがこの名作の読み方だと思ったからです。

 読むほどに、宣長が好きになっていきました。前向きな力をもらえます。宣長は「源氏物語」=紫式部に自らを重ね、小林は宣長に自らを重ねながら、それぞれの思想を深めていきます。その確かな足取りが感じられます。

 他人がなんと言おうと、自分がこうだと思うことを素直に信じる熱い人。宣長の「源氏」を評する態度が、作者を信じ、深く愛する心に基づいていることを知り、小林は深く共鳴しています。それこそ、小林が「様々なる意匠」を書いた若い頃に獲得し、生涯変わらなかった批評の態度であり、宣長という力強い理解者を得た小林秀雄の静かで深い喜びが聞こえてくるようです。

 小林秀雄の講演のカセットテープが新潮社から出ています。「本居宣長」を理解する上で役立つだけでなく、こちらも大変、面白い講演です。あわせて聞くのをお薦めします。

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39 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
渋く輝く 2003/6/30
By hinomalu VINE™ メンバー
形式:文庫
本居の原典を読む前に、小林さんのこの本を読みました。
終始一貫して滋味ぶかい読み応えで、刺々しさが全くありませんし、
小林さんの情熱や優しさが伝わってきます。

最初の100ページくらいまでは、淡々とした序奏と言った感じで、
徐々に本論に入っていくのですが、絶えず宣長と小林さんの

呼吸が合っており、「読者を驚かせてやろう」「奇抜なことを言ってやろう」
などと言う、卑しい考えは毛頭ありません。

自らの思いをストレートに伝える宣長さんと小林さんが
この本の中で出会っているような気がします。

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