宮崎駿氏が岩波少年文庫からお勧めの50冊を選び紹介。
あわせて本への、震災後の世界についてのエッセイを収録している。岩波少年文庫から多数の挿絵を収録し、アニメーターらしく挿絵についての意見を述べているが、その挿絵一つ一つが楽しく解説とあわせて読むと楽しくなってしまいます。
3.11後の世界について、「この20年間、この国では経済の話ばかりしてきました。まるではちきれそうなほど水を入れた風船のようになっていて、前にもあとにも進めない。何時破裂するのかヒヤヒヤしながら、映像やらゲームやら、健康やら、年金を心配したりして、気を散らしながら、けっきょく経済の話ばかりしてきました。」
「不安だけは着々と膨らんで、20歳の若者も60歳も区別がつかなくなりました。そして、突然歴史の歯車が動き始めたのです。生きていくのに困難な時代の幕が上がりました。破局は世界規模になっています。おそらく大量消費文明のはっきりした終りの第一段階に入ったのだと思います。風が吹き始めた時代の風とはさわやかな風ではありません。死をはらみ、毒を含む風です。人生を根こそぎにしようという風です。」と概括しています。しかし同時に、次の時代を作り、次の文化を作るのは、宮崎氏が本選びで戦っている少年たちだと、若い子供たちに強いエールを送っています。
僕は、自分の子供にどの本を選んでやろうかなと思ってこの本を手にしましたが、同時に自分でも読んで見たいと思う本をいくつも見つけました。貴方は、この50冊のうち、何冊を読んでおり、どの本を子どもに贈りますか。
色々と考えると楽しい本です。