旅、文学、人類学、写真、宗教、美術、映画、いろいろなものが本というキーワードでつながって、本から本へと旅して行く著者は、1ページ毎に新鮮な世界を開いていく。本は一冊で完結したものではなく、ある本は別の本につながっており、あるページはまた別のページへと、川の流れのような運動が続き、その流れは私たちを新しい景色、新しい可能性へと誘ってくれる。そんな動的なテクストの概念から読書を捉えるとき、その行為は歩行にも似ている。
「われわれは、思想をかけて、歩かなくてはならない。」
そう言われたら、自分も今すぐ歩き出したくなる。「読めない」本を読みたくなる。この本にはそんな力のある文章が詰まっている。装丁もきれいで持ち運びにもちょうどいいサイズ。いつまでも大切にしたい本だ。