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シモーヌ・ヴェイユ、ミシェル・フーコー、ヴァージニア・ウルフなど、自分が
何の知識も持たないのに、彼らについて書いた著者の文章を読むとその力強さに感動する。
硬い論文調であっても、人をひきつける文章力だ。
個人的には「老人と、人生を生きる意味」が印象的だった。
意識が混濁してきた老人にとって生きがいという言葉はもう意味を持たなくなる。
そんな老人を人間として認めるのは思い切った考えの転換が必要だと著者は言う。
「そもそも人間は社会に役立たなければ生きている意義がないのであろうか。
『自立』や生きがいを感じること、他人から人間として認められること、
が人間の生きる意義に絶対に欠かせない条件なのだろうか」という疑問を
投げて、
著者は人間は生まれさせられた者であり、そこには人間を越えたものの配慮があるとする。
そして「人間を越えるものへの委ね」が必要なのではないかと問いかける。
全力投球の文章の他に、親しい人に宛てて書いたなにげない手紙も編みこまれている。
家族思いであった著者だが、自室であまりに仕事に没頭しているときに家族が
様子を見に来ると、いつもとっさに言葉が出ないのだという。
その様子を著者の夫が「神々しい」と形容したという。
その場面が思い浮かぶようだ。
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