いままで「コロンビア ウォームービーコレクションBOXセット」
抱き合わせの1巻として全セットを購入しないと入手できなかったのですが
今回ようやく発売となり、ようやく手に入れることができました。
BGMが全く入らないことが逆に強烈な効果を挙げていますし、音響効果に
対する緊張感を高める要因になっています。誤解の連続で遂には不可避の
状態に陥ってしまう。“ディス・コミュニケーション”の恐怖に満ちています。
俳優も総じていい。米国でいまなお「米大統領を演じさせたらナンバー1」と
称えられることも多い、ヘンリー・フォンダが大統領役ですが、彼が最終的に
下すことになる人道的な判断」。ウォルター・マッソーも右翼的な言動の学者を
演じてコメディーとはまた違った俳優としての圧倒的な技量を見せつけます。
戦闘を回避しなければならないのに本能的に高揚してしまう軍人たちの
描写が圧巻といえます。
DVDの仕様は、モノクロの画面がきちんとした比率で16:9ワイド対応に
設定され、日本語吹替、シドニー・ルメット監督の音声解説がつき、
製作当時のスタッフ等によるドキュメンタリーもつきますので、価格的にも
大変お買い得です。ドキュメンタリーを見て解った事ですが、比較される事の
多い『博士の異常な愛情』との対立については、「博士〜」の原作となった
「フェイル・セイフ」のほうが先に出版されていたこともあり、実際には
裁判にはなりませんでした。公開をずらし「博士〜」を先、『未知への飛行』
を後にしたコロンビア映画の政治的判断だったことが語られています。
実際に訴訟沙汰になれば「博士〜」のほうが敗訴していた可能性も高く、
キューブリック側にとっても得策ではなかったことでしょう。