大学教授である著者が、日常生活中に記憶がなく身に覚えのない違和感をおぼえる人々に
退行催眠を施した結果、彼らが宇宙人に誘拐されていたことが判明する。
本書は彼らの告白と真摯に向き合い検証したものをまとめた調査報告書である。
しかも誘拐されたという報告ならなんでも鵜呑みに信用したものではなく、
何の面識も関係も持たない人たちが誘拐の方法やその後の処置において似通った体験をしている事例を選別したものが中心になっている。
人間がモルモットにされているそれらの体験内容が非常に不気味で衝撃的である。
大学教授である著者も催眠中の患者の状況には相当困惑したらしいが、
教授という職業柄か淡々と冷静にまとめていて、
読んでいて恐いといった感情は感じられない。
そして誘拐が事実であるなら真剣に対処していかなければならないし、
精神的心理学的な問題と考えるならその面から対処すべきであり、
どちらにしても誘拐を体験したという被害者たちは苦しんでいるので
放置すべき問題ではないと述べている。
国籍人種性別問わず、白昼深夜、市街地でも公園でも宇宙人による誘拐は発生しており、
少なく見積もっても誘拐は人口の約5.5%になる可能性があるという。
なかには必死に抵抗を試みる強気の女性がいたりして、なんともコントみたいな報告もあるのだが、宇宙人を前にしてなんと人間の無力なことか。
そして宇宙人に誘拐されたといっても誰が信じてくれるだろう。
警察や政府が助けてくれるはずもない。
さらに人間も研究と称し動物に対して同じことをやっているのだ。
もしかしたらどこかで人間に対してもやっているかもしれないと想像するとゾッとする。