少子化、過疎化、高齢化、格差など、日本の抱える諸問題について、
通説とはだいぶ違った現状を見せてくれる。
著者は自分の見解を押しつけるのではなく、
論をまとめる際に不都合なデータを隠すこともなく、
可能な限り客観的に日本の未来像を描き出そうとしている。
ここで提示される統計は、単に未来予想にのみ有用なのではない。
問題解決の土台となるものだ。
問題解決の第一歩は「現状把握」なわけだが、
この現状把握ができていないのだと気付かされた。
先入観と思いこみの議論をいくら積み上げても、
私たちはどこにも到達できない。
日本の将来に関し、あまり明るい展望がないなぁと気落ちするよりも、
これだけより正確で有意義な議論の余地、改善の余地があるのなら、
日本はもっともっと良くなれるんじゃないか? と希望をも感じる読後感だった。
ジャケットを外すと金色に輝く表紙がでてくるのだが、
もしかしたら明るい未来を祈念して、ゴールドの表紙にしたのかな?
などと考えたり。
統計を駆使し、日本の抱える諸問題に対して客観的かつ生産的な議論を呼びかける好著。