もう20年以上(!)前のアニメなので、作画など今観るとさすがに古さを感じさせますが、それを補って余りある面白さがあります。放映当時は、発表の場がNHKだったこともあってか、それほど視聴率も高くなかったと記憶していますが、宮崎監督のパワーが爆発したようなその内容はとても初監督作品とは思えないほどで、歴代作品の中でも最高傑作だと私は思っています(完成度と言う点では「ラピュタ」の方が上かもしれませんが・・・)。
第1巻ではまだそれほどでもありませんが、主人公コナンの「超人」ぶりは、それはもうすごいもので、近代兵器で武装した敵兵とモリ1本で戦う(しかも必ず勝つ!)し、飛行機に飛び移り、垂直の壁を駆け上がり、鉄をも捻じ曲げ引きちぎるその怪力ぶりなど、こうして文章を読むとあまりに非現実的に思えるかもしれませんが、それを全く不自然に感じさせず説得力を持って見せてしまうところは、まさに宮崎監督が天才たる所以でしょう。
爽快なアクションシーン、空や海など自然の描写の美しさ、科学文明への疑問と自然への畏敬、愛情に満ちた人間描写など、この作品には、その後の宮崎作品に現れるすべての要素が詰め込まれています。初監督作品であるこの作品を見ることによって、宮崎監督の作品が現在に至るまで一貫した姿勢で創られていることが理解できると思います。