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未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書)
 
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未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書) [新書]

菅谷 明子
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

もし図書館がなかったら今の自分はなかった….ビジネス支援,舞台芸術資料の収集など特徴あるニューヨーク公共図書館.その根幹にある姿勢は,ITを活用した情報整理・発信,地域密着の運営,独自のイベント活動などに現れている.個人の力を伸ばし,社会を活性化させる「市民の情報インフラ」とは何か,貴重な示唆に満ちた報告.

内容(「BOOK」データベースより)

「図書館がなかったら今の自分はなかった」。起業や芸術の支援、医療情報などが充実したニューヨーク公共図書館。地域密着の運営、独自のイベントや、ITを活用した情報提供は、どのようにして可能なのか。個人の力を伸ばし、コミュニティを活性化させる活動とその意義を伝え、「市民が主役の情報社会」の方向を探る、示唆に富む報告。

登録情報

  • 新書: 230ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2003/9/20)
  • ISBN-10: 4004308372
  • ISBN-13: 978-4004308379
  • 発売日: 2003/9/20
  • 商品の寸法: 17.5 x 11 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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25 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 知的創造空間としての図書館とは, 2004/2/16
レビュー対象商品: 未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書) (新書)
図書館という存在なるものについて一から考えるいいチャンスをこの本が提供してくれていると言えます。実は、G7各国との比較において、日本は図書館後進国(最下位)なのだそうだ。日本の公共図書館は、無料で借りられる貸し本屋と揶揄されているのです。昨今、知識社会・知識経済と言われる世界において、このような状況は日本国いや日本人にどのような未来をもたらすことになるのでしょうか。
「ニューヨーク公共図書館」は、日本の公共図書館から連想するイメージとは、はるかにかけ離れており、民主主義の国アメリカとの歴然とした差を改めて感じさせます。その凄いところは以下の通りです。
1 ニューヨーク公共図書館はNPOが運営、明確な目的があり、あるべき姿を追求
2 民主主義のベースとなる情報拠点:情報公開・共有・偏りのない情報収集
3 偏りのない公平な歴史の記録を残すという徹底したアーカイブ(保存)としての機能
4 4つの研究図書館と85の分館から構成:規模の凄さと高い専門性、科学産業ビジネス図書館なるものも存在
5 3700人というスタッフ、司書の高い専門性(目利き)による資料の選択・収集・保管、電子情報の活用、高度な検索システム
6 市民への情報リテラシー教育サービス・無料ビジネスコンサルタントサービス
7 市民のコミュニケーション、コミュニティの空間としての図書館

この本の最後の部分に、むすびとして、日本の図書館に対する提言があります。ただ、著者がこの分野の研究の第一人者だとすれば、日本独自の図書館の再定義、実行レベルの具体的施策提案が必要だったと思います。

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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 公共施設のあり方を問う貴重な一冊, 2009/12/23
レビュー対象商品: 未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書) (新書)
図書館や博物館は、事業仕分けの餌食になりやすい施設です。その理由は、施設の重要性を端的に表現することが難しく、廃止してもすぐさまに深刻な影響がでる訳ではないからです。しかし、この本を読めば、そのことが実に安直な考えであることが分かります。単に本を並べているだけでなく、データベースを使って情報と情報を紡ぎあわせて、より有益な情報を作り出し、人々に新しい視点を提供する。ニューヨークの博物館が行っていることは、(優れた)大学教授が学生や市民の質問を受けて、情報の精査と独自の観点を加えて、指導する様に似ています。図書館は、科学をはじめ様々な知識を実践へと昇華させる施設であることを、具体的な例と魅力的な文章で紹介しています。図書館学に関わる人だけでなく、博物館や公民館などの、いわゆるハコモノに関わる人にぜひ読んで頂きたい書籍です。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 アメリカの知のフロンティア精神とそれを支える公立図書館の凄さ, 2008/4/20
By 
平祥志 - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書) (新書)
よく図書館を利用しますが、あるときふと「今後の図書館の理想像はどのようなものか」を考えた。
世の中が知識・情報化社会が中心となっていく一方、疲弊する地方経済が抜け出すには、市民一人ひとりの知的財産の積上げが不可欠であるが、その中で図書館が担うべき役割は何か。いろいろ考察してみたが、たいしたアイデアも浮かばず途方に暮れる中で本書に出会い、目から鱗が落ちる想いだった。

感銘を受けたのは、「無名の市民の潜在能力に賭け、それに対して惜しみない援助を与える前向きな姿勢と懐の深さは、アメリカの繁栄を支える大きな柱である。その中で図書館は、単に本を無料で貸し出す場ではなく、市民一人ひとりが持つ潜在能力を引き出し、社会を活性化させる極めて重要なインフラである。」
つまり、「根底には個人が力をつけることが、やがては社会全体を潤すことにつながる」という考えが根付いており、そのためのインフラ造りには投資を惜しまないという哲学である。

公立図書館の充実は、「(1)組織の後ろ盾を持たない市民の調査能力を高める、(2)新規事業の誕生を促し、経済活動を活性化させる、(3)文化・芸術関連の新たな才能を育てる、(4)多様な観点から物事を考え、新たな価値を生み出す、(5)コンピュータを使いこなす能力をはじめ、市民の情報活用能力を強化する」ということ。

社会の急速な変化に対応するためには、個人がパワーをつけることが今後ますます重要になる。そのためにも、眠れる人材を支援し、それを社会に還元するためのシステム、「知のインフラ」としての図書館を今こそ見直すべきだと主張する。

アメリカの公立図書館での取り組みはここでは書ききれないほど示唆に富んでおり、一読する価値あります。
振り返って、我々の地元の図書館はどうだろうか。
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