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5人の女たちの心理戦を描いた良質ミステリー。恩田陸のスキルのみで書いたような作品。非常に良く練られてよくできている。心理戦の舞台になる夜と心理戦のネタを仕入れる昼が交互に出てくるように構成されていて、心理戦部はとてもテンポよくよめた。また洋館の独特の雰囲気からかもしだされる空気は、どこかホラーチックで、手紙を発見したときなどは背筋がゾクゾクした。
また、登場人物がみな物書きであるため、彼女たちの文章に対する考えや思いについてのセリフの一つ一つが、恩田陸自身のセリフであるようにもとれ、恩田陸という人を知る意味でも楽しめた。
恩田陸作品の中でもかなり好きなほうの部類に入るが、私の中の恩田陸ランキングは「麦の海に沈む果実」がダントツ首位を独走中であり、それと差をつけるため、4つ星という評価を取らせてもらった。
血の流れないミステリーっていいですよね。
5人の女性はそれぞれが手強く、そう簡単には手のうちは見せません。
ある館という限られた空間の中で、濃密な時間が流れていきます。
彼女たちは様々なことについて話します。
そして話すと同時によく食べ、よく飲みます。
私は小説の中での食べ物に関する表現が好きなのですが、
彼女たちが食べる料理、飲む酒の描写を目にするうちに空腹を感じてしまいました。
人を欺きながらも、よく食べ、よく飲む女性たち。
「女」をじっくりと描いたこの本が私は大好きです。
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