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木でできた海 (創元推理文庫)
 
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木でできた海 (創元推理文庫) [文庫]

ジョナサン・キャロル , 市田 泉
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

「木でできた海をどうやって渡る?」元不良の中年警官の周囲で続く奇妙な事件。30年前の自分と時空を行き来して掴む、あまりに意外なこの世の“秘密”とは。鬼才の新境地!

内容(「BOOK」データベースより)

フラニー・マケイブ。クレインズ・ヴューの警察署長で、元不良少年。目の前で死んだ三本脚の犬を埋葬して以来、彼の周囲で奇妙な事件が続く。美しい羽根を残して忽然と家から消えた夫婦。なぜか戻ってくる犬の死体。その上変死した女子学生のスカートから同じ羽根が見つかる。いったい誰が、何を企んでいるのか?そして彼のもとに、使命を携えて謎の男が訪れる。鬼才の新たな傑作。

登録情報

  • 文庫: 416ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2009/4/20)
  • ISBN-10: 4488547133
  • ISBN-13: 978-4488547134
  • 発売日: 2009/4/20
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 146,979位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By FGT
形式:文庫
ジョナサン・キャロルは初めて読みましたが非常に気に入りました。
まず訳が良いのでマケイブが生き生きとしています。
何度も笑いが口から漏れてしまいましたがそれもこの訳のお陰であると思うし、
突拍子の無さが全く気にならないのもマケイブのキャラが好ましく
それを(きっと原文通りに)表現出来ている訳のお陰だと思います。
何よりも突拍子の無さの中に人生のあれこれについて一本筋が通っているので
それを噛み締めながら読みました。
是非ジョナサン・キャロルの他の作品も読みたいと思わせるユニークな作品でした。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
「死者の書」「犬博物館の外で」など、独創的で神秘的な傑作を生み出してきたジョナサン・キャロルの新作です。
ジャンルの固定が難しい作家ですが、やはり過去作同様、今回も大人向けのダークファンタジーと呼ぶのが一番相応しいでしょう。
今回の主人公は前二作にも登場した元不良の警察署長、フラニー・マケイブです。とは言っても連作ではありませんので、今作から読んでも全く問題ありません。
物語は、自ら死を看取り埋葬したはずの老犬の死体が、フラニーの元に戻ってくる事件を皮切りに、キャロル得意の「普通の人生が少しずつ狂っていく」さまを、丹念にそして圧倒的な描写力で描ききっています。リーダビリティも相変わらずで、読者は様々な伏線の張られた迷路の中をグイグイと導かれていきます。
主人公をはじめとした愛すべきキャラクター造形も見事であり、秀逸なセリフ回しと相まって、いつも間にか感情移入している事でしょう。
中盤、謎の一部が明確になるにつれて主人公の使命が明かされ、哀しくも寓話的な結末へと向かっていきます。ただのホラーやファンタジーに収まらない、いい意味でのキャロルらしさが全開のエンディングは、読み手に、少し立ち止まって人生を考える時間を与えてくれます。

久々に上質の物語に浸かる事ができました。

「木でできた海で、どうやってボートを漕ぐか?」
答えは人それぞれ違うのでしょうね。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
いつものキャロルと違った。
ちなみに処女作が日本邦訳で出てからずっとのお付き合い。一部の作品はほんとに好きだし、結局好きな作家になるんだと思う。
出来としては凄く良かったとは思えない。多分一番出来が悪い『我らが影の声』のちょい上くらい。だけどやっぱり愛すべき犬は出てきて、ウィーンは出てくるんだな、と思った。

「一人一人の小さな過ちとか無知とかが世界の乱れ」ってテーマはやっぱ共通。ただもう一つのキャロル執心のテーマ「父と息子(キリスト教的意味ではなく、多分キャロルのファザコンが関係してるだけ)も顔を出すんだけど、これが強すぎると処女作以外はいつもバランスを崩しちゃう傾向にあると思う。あと、今回のアプローチはあんまりキャロル向きじゃない。これはディック的アプローチだと思うし、この話に必ずしも必要な要素じゃないって思った。
あと、老いについてかなり書いてるのは、キャロルが老いを感じてるからなのかなー、とか漠然と思った。

だけど「木でできた海で、どうやってボートを漕ぐのか?」 って問いはすごくよかった。 こういう奇跡みたいな言葉と出会えるから、キャロルとの付き合いはやめられないんだ。
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