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木々高太郎探偵小説選 (論創ミステリ叢書)
 
 

木々高太郎探偵小説選 (論創ミステリ叢書) [単行本]

木々 高太郎 , 横井 司
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

幻の連作長編「風水渙」全8話完全版を戦後初刊行!「知恵の勝利を描いた文学」までの軌跡をたどる傑作集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

木々 高太郎
1897(明30)年、山梨県生まれ。本名・林髞・別名・佐和(石和)浜次郎・林久策。1915(大4)年、中学卒業後に上京して詩人の福士幸次郎に師事した。24年、慶応義塾大学医学部卒業。32(昭7)年に留学し、パブロフの許で条件反射学の実験に従事。帰国後の34年、海野十三の勧めで書いた「網膜脈視症」が『新青年』に掲載され、探偵文壇にデビュー。「就眠儀式」(35)「文学少女」(36)などの力作を発表。36年には甲賀三郎と探偵小説芸術論を戦わせ、文学上の旗幟を鮮明にした

横井 司
1962年、石川県金沢市に生まれる。大東文化大学文学部日本文学科卒業。専修大学大学院文学研究科博士後期課程修了。95年、戦前の探偵小説に関する論考で、博士(文学)学位取得。『小説宝石』で書評を担当。現在、専修大学人文科学研究所特別研究員。日本推理作家協会・日本近代文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 511ページ
  • 出版社: 論創社 (2010/06)
  • ISBN-10: 484600919X
  • ISBN-13: 978-4846009199
  • 発売日: 2010/06
  • 商品の寸法: 19.2 x 15.4 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By 銀髪伯爵 VINE™ メンバー
形式:単行本
戦前探偵小説家の中では知名度の割に人気の無い木々。
その訳は解説で述べられているがそれだけではあるまい。
才能の捌け口が探偵小説に集中できなかったと云うが、特に戦後は小説を書く事に心血を注ぐより、探偵文壇に火種を巻いて、高木彬光を敵に回したり、若手世代にも人望を得られ無かった。
それに詩人という資質の投入、それもひとつのトライではあるのだが、探偵小説に必要な色気を失いはしなかったか。
直木賞受賞長篇『人生の阿呆』を褒める探偵小説ファンの声はまず聞かない。

政略結婚に戸惑う令嬢と謎の青年紳士を主人公にした「四十指紋の男」「獅子の精神病」等、全8話からなる連続短編オムニバスが佳作。
木々とルブラン、意外な取り合わせだが、これは明らかに『八点鐘』の手法。
戦前の日本探偵小説家に与えたルブランの影響がこんな処にもあるのがわかる。ただ、このオムニバスのタイトルが「風水渙」。判り難い作名で損していないか?

そして「高原の残生」他9短篇、更に(皮肉な事に小説より有名な)「探偵小説芸術論」的エッセイ11篇、殆どが単行本初収録。エッセイにはもっと激しく甲賀三郎や乱歩に毒付いているものがあるが、その辺は今回は避けられているようだ。
木々を出すなら、論争の宿敵甲賀三郎も対比して読まれるべきで、未だ纏めて読めないあの「探偵小説講話」と獅子内俊次最後の事件と云われるレア長篇「印度の奇術師」あたりを収録した『甲賀三郎探偵小説選』の続編が待たれる。久山秀子でさえ4冊出ているのだから、甲賀・木々クラスの続刊はあって当然というもの。

木々の選集が他社にて現在企画中という。何故今木々なのか?社会派の松本清張に最も近い探偵小説という意図で売り出すつもりなのか(清張を見出したのは木々)。
昭和45年の全集が地味だったので、今度は良い編集でね。
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