最新アルバム「朧」はカバーなしの全曲オリジナル。黄金井脩さんらしい情熱、迫力とともに、人間的な深みと優しさが今まで以上に前面に出てきている、そんな印象を受けました。
甘く情熱的で疾走感あふれる「melodia」、アラブの神秘的な匂いを感じさせる「santi」(注:「アラブ」と書いたのは私が勝手に感じた印象です)、自らの叔父さんの想い出をモチーフにした楽しく軽快な「mi tio」、たたみかけるようなパーカッションとのコラボで熱くかき立てられる「necesito」、優しく包みこんで癒してくれるかのような「mudita」(インドのパーリ語で「(利他的な)喜び」の意)、トレモロが甘くせつない「arena」、人間のせつなさと儚さ(はかなさ)を情緒豊かに唄い上げた「朧」。(全曲素晴らしいのですが、こちらに特記したのは私の個人的な印象です・・)
一曲一曲が様々な心象風景で豊かに鮮やかに彩られています。サウンドと構成もバランスがとてもよくとれており、他の楽器とのコラボレーションや弦アレンジでも黄金井さんのセンスの良さが光っています。デビュー当時から顕在かつ進化し続ける卓越したギターテクニック、類まれな唄声、バラエティに富んだ表現力。今までの作品を全て聴いていますが、一枚一枚に独自の持ち味やテーマがあり、黄金井ワールドは決して飽きさせることがありません。このアルバムではミュージシャンとしてさらに深みと実力を増した黄金井脩さんと出逢えます。
「素晴らしい」という表現では足りません!心と体に深く響く本物の音楽、唄の世界がここにあります。
世界に通用する「アジアのジプシー」。今後もますますの活躍が期待できます!