最初の2曲以外は1分にも満たない曲ばかり。
だけどその短い曲の中で、めまぐるしくメロディや音の変化があって、万華鏡みたいで飽きません。
一見とてもポップなんだけど、よくよく聴いてみるとものすごくトリッキーな事をしているので、適当に作ったポップソングと違って、耳をすませて聴いても飽きません。
くるりが引き合いに出されていましたが、最終的にはメジャーに通用する音楽になっているけど、実はかなり謎なコードを使ってたりするところが似ているのだと思います。
両A面の2曲は、ゲストの女性ボーカルものと、クチロロだけのもの。
2曲ともすごく可愛くてチャーミング曲なんですが、よくよく聴いてみると、色々な要素がきわどい組み合わされ方をしています。
そこがよく「ヒップホップ」云々と言われる由縁かな。
主流派の男気系というか(ヤンキー系というか…)アティテュードとしてのヒップホップじゃなくて、音楽的な技法としてのヒップホップ。
くるくると表情を変えるデ・ラ・ソウルのファーストを初めて聴いたときのわくわく感にもつながるものを感じました。
また、そういった要素にプラスして+クチロロ自身のものは声質(ボーカルの人の声質、
永遠の男の子という感じなんです。これもクチロロの魅力の一つ)もあって、オザケン(のライフ)を思い起こさせるというのには同感です。
プラスして、両A面の片方は女性ボーカルがゲストとして来ているのですが、彼女の声と曲との相性もとてもよい。
こちらをきくとピチカートファイブや、コーザノストラ等々といった、90年代の東京の音(渋谷系とか言われてましたっけ。懐かしい)とのつながりを強く感じます。
メッセージ色の強い、感情に訴えかけるような音楽と言うよりは、音楽の遊戯性の魅力、音楽それ自体の楽しさを伝えてくれる音楽。
その点では今のコーネリアスとの親和性もあります。
でも、技がすごいとしても、小難しい音楽になってはおらず、最終的にすごく抜けがよいポップになっているのが、最大の魅力だと思います。
久しぶりに聴いていて「楽しい!」って思える音でした。
両A面曲はものすごくチャーミングなので、是非聴いて欲しいです。
それにしてもこれがファーストだなんてすごい!