蝦夷地(北海道)の開拓に夢を馳せていた龍馬。
通称名の才谷梅太郎こと、「梅さん」から生じた、
梅毒説の誤解があったとや、坂本家は遺伝体質で龍馬、
姉の乙女も頭髪は薄かったが梅毒とは関係ない。
印象に残りました。勝海舟(長崎妻)の隠し子と触れ合うふたり。
…生涯、龍馬とお龍の間には、子供はできませんでしたが、
龍馬には“お元”などの愛人が複数いました。
しかし龍馬にも隠し子がいたのではないだろうかと
悪戯に想像してしまいます。
龍馬とお竜の短い期間ではあるものの夫婦としての
記録は謎や解明されていないこともあるでしょう。
これからも新事実がでてくるのでしょうか?
龍馬の土佐弁とお龍の京都弁で
話す方言がたまりません。
また高松出身の著者のせいか、
いままで読んだ龍馬・お龍関連書の中で
唯一、気負いもない土佐弁に好感度です。
題名に「月琴を弾く女」とあるように、
中岡慎太郎が仲人役をつとめた夜の宴(婚礼)。
月琴が弾きがたりで船歌をうたう花嫁のお龍。
斬るか斬られるかの血生ぐさい幕末の世に、
束の間に触れ合う男女の姿にホッとさせられます。
人生で最高な、密な時期に幕末時代の荒波によって、
龍馬とお龍は無惨にも引き裂かれてしまいますが、
龍馬の死後お龍の人生がはじまります。
前に進むために龍馬との思い出の手紙の束を焼却するお龍。
新政府(明治維新)に“お龍はゆく”のです。
解説にも書いているように、データの解釈と関連付けに納得の逸書でした。