本書には、ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)の発売元であるWotC社に務めながらもそれまでD&Dを遊んだことのなかった女性が敬遠していたD&Dに誘われ、嵌り、ついにはD&Dに偏見を持つ女友達をD&Dに誘うに至るまでの経緯と、D&Dとは如何なるゲームなのか、その魅力が彼女自身の体験とユーモアに基づいて書かれています。
本書のアメリカン・ユーモアに関しては、ホビージャパンのサイトにあるプレビューを読むだけで伝わってくるでしょう。全編ユーモアに満たされ、”秩序にして善のセレブ”や”D&Dがデートに勝る10の理由”などは思わず噴き出してしまうこと請け合いです。
しかし、本書の恐ろしいところはそういった著者のユーモアだけでなく、D&Dがアメリカでどのように非ユーザーに思われているか、D&Dユーザーがその魅力をどう非ユーザーに伝えようとし、それがどのように思われたのか、という報告それ自体にあります。
TRPGゲーマーなら誰しも少なからずある経験が否応なく突きつけられ、いたたまれない思いと何とも言えないむずがゆさを感じるのではないでしょうか。
そして、それを越えて著者が本当にD&Dを楽しみ、嵌り、そしてその面白さを伝えようとしていることに気付くと思います。
キャラクターメイキング、冒険、戦闘、そして自らがマスターとなって友人を誘うまでの彼女の経験が上質のD&Dガイドとしても本書を成立させています。D&D好きのみならず、TRPG好きには一見の価値がある本書、プレビューに惹かれたらお勧めです。