放っておくと豪雪のように、世の中にうず高く積もる本。
一般人がスコップ、読むのが速い人がスノーダンプで雪かきするとしたら、斎藤美奈子は除雪ブルドーザーか。
連載当時に読み逃した文章、読んではみたが読み落としたポイントの、フォロー用としても。
「ふたたび時事ネタ」より文章量が多いせいか、よりつっこんだ内容になっている。
近い過去の話題を読み返すと、今だから気づくことも多々。
ああ、この時期から、こんなだったんだな、とか。この本は、近未来の予言の書でもあるのかも。
斎藤美奈子の、各著者のあおりに踊らされない読む力。
共感しても、あえて正反対の視点から「どうなの?」と検証する批判力。
たとえば環境問題への警鐘本など、善良な人ほど我を忘れてそうだそうだと叫びそうなトピックも、
この本を読むことで、頭にのぼっていた血が、さっとおりてくる。
ネタは、小説は古典から最新の小説まで、政治家の著作、地図帳、検定、本屋さんに並んでいるものすべて。
嫌いな政治家の本とか、触るのもちょっと嫌で、ましてや、身銭を切ってまで読みたくない本、
気にはなるがそこまでつきあってられない本も、この一冊で読んだ気になってすっきり。
読書のお供に、実用的な役立つ一冊、折に触れ再読しようと思う。